次世代ネット通信中継器メモリーで世界初技術 福島県郡山市の日大工学部・俵教授 超音波で光の情報伝達効率化
福島県郡山市の日大工学部電気電子工学科の俵毅彦教授(52)とNTTなどの研究グループは、秘匿性が高い次世代インターネット通信で使われる中継器内のメモリーで、超音波を発生させて光が持つ情報を効率的に電子に伝える技術を世界で初めて確立した。長距離通信の高速化などが期待される。同大などが19日、発表した。 中継器は電柱や地下に備えられ、光の情報を一定時間保持する通信サーバーのような役割がある。光の通信波長に共鳴する元素エルビウムを含んだ結晶の上で超音波を発生させることで、効果的な光の吸収を可能にした。従来は別の元素を使った研究が進められていたが、光の通信波長が違うため変換が必要だった。 俵教授は「世界的な中継器の開発競争が進む中、長距離通信の中継に貢献できる技術になる」と期待している。