「Brilliantcrypto」、PC版スタート──“持続可能なPlay to Earn”は実現できるか
良いタイミングでのリリース
コインチェック・井坂氏との対談では、まず井坂氏がビットコインの歴史を振り返り、変動を繰り返しながらも上昇基調にあること、直近ではアメリカでのビットコインETFのスタートと半減期を背景に大きく回復していること、さらにビットコインは「半減期の半年から1年くらいで価格が上昇している」ことを指摘し、「Brilliantcryptoは非常に良いタイミングでのリリース」と述べた。 また馬場氏は「Brilliantcrypto」のアイデアに至る経緯を述べたが、「STEPN(ステップン)」が日本でも人気になったときには「歩いて稼ぐのは、俺の分野だと思った」と述べ、会場を笑わせた。コロプラは、もともと馬場氏がゲーム会社に勤める傍ら、個人的に携帯電話の位置情報を使ったゲーム「コロニーな生活」を作ったところから始まっている。いわゆる「位置ゲー」のパイオニアが馬場氏であり、コロプラだ。 Brilliantcryptoは、ユーザーが時間と労力を投じて掘り出した宝石の価値が上がっていくことでゲームのエコシステムが回り、広がっていく。まさにビットコインの考え方を踏まえたゲームといえる。 ビットコインは、マイナーが労力を投じてマイニングする。2010年5月には1万BTCでピザ2枚が買える程度だったところから、今では1BTCが日本円では1000万円を超えている。デジタル宝石は似たような経緯をたどることができるだろうか。 対談後には質疑応答も行われ、事業規模や想定するユーザー数、収益予想などさまざまな質問が出た。Play to Earnゲームとして、「どれくらい稼げるような設計になっているのか」という質問に足して、馬場氏は「アルバイトの時給」を大きく超えることはないようにしていると述べた。 とはいえ、Brilliantcryptoは、世界的に有名なサッカークラブ、パリ・サン=ジェルマンFCとグローバルでのパートナーシップ契約を締結するなど、グローバル市場をターゲットにしている。STEPN人気が高まった際、東南アジアでは、STEPNで生活費を稼ぐ状況が生まれたように、グローバルで人気が高まれば、状況は変わってくるかもしれない。 実際、ベータテストでは、東南アジアや南米のユーザーが熱心に宝石を掘ってくれたという。 関連記事:P2Eゲーム「アクシー・インフィニティ」が生活を支える──コロナで傷むフィリピン経済の背骨 掘り出された宝石は、当初は原石のままだが、今後、ゲームのフェーズ展開に応じて、宝石の加工場がオープンしたり、メタバースに持ち出せるようになるという。ゲームが正式にリリースされた後、Brilliantcryptoで掘り出された宝石の価値がどのように変化していくだろうか。 |文・撮影:増田隆幸|トップ画像:コロプラ創業者でBrilliantcrypto代表取締役社長の馬場功淳氏(左)とコインチェック取締役 社長執行役員の井坂友之氏(右)※記事中のゲーム内の画像は、開発中のため変更になる可能性があります。
CoinDesk Japan 編集部