三冠王目前でも“DH専任”では大谷翔平に逆風か 米重鎮記者が前半戦MVPにハーパーを選出「何より一塁手として素晴らしい」
大谷翔平(ドジャース)は、「打者専任」になっても一大フィーバーを巻き起こしている。 【動画】大谷翔平の“命を救った”ビッグプレーとは?現地も称賛したシーン その凄みは他でもない打撃成績が如実に物語る。現地時間6月30日時点で打率(.316)と本塁打(26本)はリーグ1位。打点(62)もトップと6差で「三冠王」の可能性をキープ。そのほかも長打率.635、OPS1.034と軒並みハイアベレージを維持している。 打撃での「結果」が何よりも求められる指名打者として、これ以上にない成果を出し続けている。ゆえに巷ではシーズンMVPの可能性も論じられるが、米大物記者の意見はシビアだ。 米全国紙『USA Today』のベテランジャーナリストであるボブ・ナイチンゲール記者は、「シーズン半ばのアワード、2024年最大のサプライズと失望」と題した記事内で、ナショナル・リーグの前半戦MVPにフィリーズの主砲ブライス・ハーパーを選出した。 ハーパーも今季は好調を維持していた。今季はここまで76試合に出場して打率.303、20本塁打、58打点、OPS.981の好成績をマーク。左太もも裏を痛めた影響で現地6月28日に10日間の負傷者リストに入った点は懸念されるが、好調のチームを牽引する活躍を見せていた。 今回の前半戦MVP選出についてナイチンゲール記者は「ショウヘイ・オオタニは片肘だけが健康な選手としては『史上最高』の選手であることを私たちに知らせた」と強調。ユニークに切り込んだ上で、ハーパーを1位に選んだ理由を端的に指摘している。 「彼はどの打撃成績もトップではないが、主だった部門では上位5位以内には入っている。そして、何より彼は一塁手として素晴らしいプレーを見せている。彼はこのフランチャイズにとって絶対的な意味を持つ選手であり、球界のどんな選手よりもチームにとって重要な存在だ」 近年のMVPでは守備の指標も評価される傾向にあり、やはり大谷のように指名打者だけでは評価が上がり切らないのかもしれない。いずれにしても2019年にフィリーズと13年総額3億3000万ドル(約530億円)の契約を結んだスーパースターに対する声価は揺るぎないと言えよう。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]