オープンAIの新たな生成AI「人間並み」近づく…安全性を確認するため当面は研究者に限定提供
【ニューヨーク=小林泰裕】対話型生成AI(人工知能)サービス「チャットGPT」を開発した米オープンAIは20日、新たな生成AIの基盤モデル「o(オー)3」を発表した。論理的思考力を高め、人間に匹敵する能力を持つ「人工汎用(はんよう)知能」の実現にさらに近づいたとしている。
9月に発表した「o1」の後継モデルで、さらに性能を向上させた。数学や科学に関する問題を解かせたところ、人間の専門家を大幅に上回る成績を収めたという。安全性を確認するため、当面は研究者に利用を限定し、来年1月下旬から試験提供を開始する。
「o1」や「o3」は「推論」と呼ばれる論理的思考力を高めたモデルで、従来モデルよりも回答に時間がかかるが、一つの質問を複数の視点から分析し、間違いを未然に防ぐことができるという。