「荷物は取りに戻らない」とっさの判断が命を救った...ロサンゼルスの山火事から避難した家族が“当時の状況”を明かす
1月7日(現地時間)、アメリカ・カリフォルニア州のロサンゼルス近郊のパシフィック・パリセーズで山火事が発生。『NBC NEWS』によると、1月13日(現地時間)の夕方の時点で、24人が死亡、12,000棟以上の建物や構造物が焼失されたとのこと。今もなお被害が広がり続けるなか、火災から逃れたある家族が当時の様子を明かした。 【動画】呆然...自身が子どもの頃に育った“思い出の場所”が完全に焼失...『NBC NEWS』特派員が消えた街を歩く姿 1月7日(現地時間)、パシフィック・パリセーズの西側のマルケス・ノールズ地区にある義理の両親の家にいたというマイルズ・ソボロフさん(39歳)。『Los Angeles Times』によると、午前8時頃にパソコンの前に座っていたマイルズさんは、木が激しく揺れ、ものすごい風の音が聞こえていたため、「不安になった」と語っている。 実はちょうど1週間前、マイルズさんと妊娠中の妻のシャナさんは元旦の午前1時半頃に、近くの尾根で起こった火事で目を覚ましたという。ロサンゼルス市消防局によって鎮火されるまでに、火は8エーカー(約3万2,000平方メートル)にも広がったとのこと。その当時のことをマイルズさんは、「かなり怖かった」「それに風はまったく強くなかった」と明かしている。 しかし今回は強い風が吹き続け、7日(現地時間)午前10時20分頃、ビデオ会議をしていたマイルズさんは煙のにおいを感じバルコニーに出てみると、1週間前の火事とほぼ同じ場所で、大きな炎が上がっているのを発見。彼は当時の様子をこのように語った。 「サイレンも何も聞こえませんでした。風は強く、乾燥していたし、その風は私たちがいる方へ吹いていました」 その後911に電話をかけたというマイルズさん。消防士がすでに向かっていると言われ、電話を切ったときには消防車のサイレンが聞こえてきたという。 その後マイルズさんは、パリセーズ・ビレッジで顧客と会っていた不動産業界で働くシャナさんに電話をかけたものの、彼女は1週間前の火事が比較的小規模なものであったため、この山火事をどう判断すべきなのかわからなかったそう。 当初シャナさんは、夫のマイルズさんの話を受け流していたが、彼が真剣に話をしていると感じ、事の重大さに気づいたとのこと。シャナさんは家に荷物を取りに戻ることを提案するも、マイルズさんは「そんなことはしない」と伝え、義理の両親の愛犬と自身の愛犬、ドッグフード、ノートパソコン、車のキー、洗面用具を持って、4~5分で家を出発したという。