債券は下落か、FRB議長発言受け米長期金利上昇-日銀オペが下支え
(ブルームバーグ): 17日の債券相場は下落が予想されている。米国でパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が利下げを急がない姿勢を示したことを受けて、長期金利が一段と上昇した流れを引き継ぐ。為替市場での円安進行も日本銀行の追加利上げ観測を強める。一方、この日行われる日銀の国債買い入れオペが相場を下支えする。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、パウエル議長発言の影響もあって米国金利がさらに上昇しており、この流れが波及すると指摘。「幅広いゾーンで実施される日銀オペが一定程度支えにはなるが、外部環境が金利上昇の方向であり、買い戻しが強まるほどでもない」とみる。
パウエルFRB議長、利下げ開始の先延ばし示唆-インフレ根強く
稲留氏は、円安が進む中、短いゾーンは日銀の追加利上げ観測で軟調になりやすい上、「超長期ゾーンもロングエンドなど需給があまり良くない」と述べた。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.87~0.895%(16日は0.865%で終了)、先物中心限月6月物は143円90銭~144円25銭(同144円32銭)。
先物夜間取引で6月物は16日の日中取引終値比17銭安の144円15銭で終えた。
日銀買い入れオペ
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Saburo Funabiki