勝央は「カツオ」? 町名の勘違いが芸術になった 海の生き物の作品集うユニーク企画 9~24日
住民参加型アートイベント「カツオ/(ノ)シバキ」が9日、岡山県勝央町(しょうおうちょう)勝間田の勝央美術文学館で始まる。町名を県外出身者が「カツオ」と勘違いしたことにちなみ、海の生き物を題材に地域の子どもやお年寄りが手がけた作品を集めたユニークな試み。24日までの会期中、ワークショップや鑑賞会も開き、芸術の楽しさを体感してもらう。 【スケジュール表】勝英4市町村 ピアノ演奏やダンス 県北在住の映画監督や音楽家ら6人で4月に結成したグループ「シン・美育振興会♪仮)」が企画。作州地域をよく訪れた板画家棟方志功(1903~75)の影響を受け、美術教員らが立ち上げた「美育振興会」の精神を受け継ぎ、県北12市町村で24日まで開催中の「森の芸術祭 晴れの国岡山」に合わせ、芸術に親しむ機会をつくろうと準備を進めた。 津山市、勝央、鏡野町などの学校園、デイサービスを利用する3~103歳が制作した約400点を展示。カツオやカニ、クラゲなどをかたどった大小の段ボールに折り紙を貼ったり、着色したりと多彩な作品がそろう。 会場では初日の午前10時から、段ボール工作のワークショップ、午後2時から空き瓶や缶などでリズムを奏でる演奏会を開催。10、17、23日の午前11時からは対話型の鑑賞会がある。 メンバーの美術教員で版画家の河内大樹さん(33)は「森の芸術祭をA面とすると、地域の人が主役になるB面のアートイベント。芸術の敷居を下げ、身近に感じてもらいたい」と話す。 午前10時~午後6時。予約不要で参加無料。鑑賞会は開始30分前までの受け付けが必要。月曜休館。問い合わせは同館(0868―38―0270)。