峠に眠る日本最古の道路遺構 兵庫の「山陰街道」に残る「鐘ヶ坂隧道」とは
貴重な遺構 日本最古のレンガ造りトンネル「鐘ヶ坂隧道」
兵庫県の丹波市と丹波篠山市(ささやまし)の市境に鐘ヶ坂(かねがさか)峠があり、国道176号の脇には江戸時代まで旧山陰街道が通っていました。 明治16年に造られた「鐘ヶ坂隧道」が今も残されており、「日本最古のレンガの道路トンネル。当時、レンガは最新の建築材料。鹿児島から職人を呼んで、この近くでレンガを焼いて組んでいった」と道マニア。 険しい山越えをしていた山陰街道の代わりの道として268mの隧道が造られ、日本で5番目に造られた道路トンネルとしても知られています。 鐘ヶ坂隧道は、日本の道路トンネルでは初めてレンガが使われた貴重な遺構。隧道を抜けると、工事に携わった人の名前や金額などが記された石碑が残っています。 総工費は、4万円(当時)。28万枚のレンガが使われ、工事には6万3千人もの人が携わりました。 「当時の4万円は、今でいうと8億円ぐらい。それよりももっと価値がある。丹波と京都を結ぶためには、これぐらいのトンネルが必要だった」と道マニアは言います。 10月29日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より
CBCテレビ