28年3月期営業益55億円へ 中央発条、中期目標引き上げ
自動車用ばねを生産する中央発条(本社名古屋市)は、2028年3月期を最終年度とする5カ年中期経営計画で、連結営業利益の目標を従来の50億円から55億円に引き上げると発表した。車両生産が堅調に推移しているのに加え、材料やエネルギー高騰に伴う販売価格への転嫁が円滑に進んでいるため。 売上高目標も従来の1千億円以上から、1100億円に上方修正した。一方、自己資本利益率(ROE)の目標は5%以上に据え置いた。 今後の重点地域の一つがインドだ。今年7月めどに現地ばねメーカーと合弁会社を設立し、25年8月から電動バックドア用のばねの生産を開始する。日系完成車メーカーに加え、将来的に現地メーカーからの受注獲得を狙う。 また、自動車以外の分野の製品にも注力する。鉄道分野ではレール固定用のクリップを名古屋鉄道から初受注したのに続き、他の鉄道会社への拡販を目指す。窓の開閉装置は、大阪・関西万博のパビリオンに採用される予定。自動車以外の売上高を現在の15%程度から28年3月期に20%に引き上げる。