前人未到の4連覇狙う島田麻央、絶好調の中井亜美、急成長の中学生スケーター。注目の全日本ジュニア出場選手
次世代の選手たちが競う全日本ジュニアフィギュアスケート選手権が11月15日から開催される。 【写真を見る】4連覇狙う島田麻央、大技注目の中井亜美ら全日本ジュニア注目の選手たち ジュニア選手たちの熾烈な戦いは、毎年ドラマチックな歴史が刻まれている。 去年、女子は3連覇を達成した島田麻央に波乱が起こる。ジュニアに上がってから1位以外を取ったことがない“絶対女王”がショートでまさかのミスがあり4位スタートに。 逆襲のフリーでは、冒頭のトリプルアクセルを完璧に成功し、荒川静香さん、安藤美姫さんに続く史上3人目の3連覇達成となった。 未来を担う選手たちがしのぎを削る今大会で、どんなドラマが誕生するのか。 全日本ジュニアで注目の女子選手を紹介する。
4連覇狙う島田vs同世代のライバル
女子は30名がエントリーし、上位8名が12月の全日本選手権へ推薦される見込みだ。 今大会の注目は、16歳の島田麻央。 今季も絶好調の島田は、JGPで2連勝しファイナル進出を決めている。 10月30日が誕生日の島田は、25日から行われた15歳ラストの東日本選手権に挑んだ。 ショートでは全てのジャンプをクリーンに着氷させ、ステップ・スピンすべてレベル4でそろえた。 大技トリプルアクセルと4回転トゥループを携えて臨んだフリーでは、4回転トゥループで転倒も、後半崩れないさすがの安定感を見せ大会制覇。 ジュニアカテゴリーの大会で25連勝と凄まじい記録を更新した。 前人未踏の全日本ジュニア4連覇へ向け視界良好だ。 今大会みどころは、トリプルアクセルと4回転トゥループの同時成功がカギとなるフリー『窓から見える』。 今季5試合に出場し、一度も失敗していないトリプルアクセルに対して、4回転トゥループはいまだクリーンな着氷はない。 16歳となり迎える最初の試合、勝負の一戦で前人未到の快挙へ挑む。
来季シニア参戦を見据える中井亜美
圧倒的な強さを誇る島田に迫るのは、島田と同級生の中井亜美。 ミラノ五輪出場を見据える中井は、今季を最後にシニアへの参戦を公言している。 トリプルアクセルを武器とする中井は、2022年の全日本選手権で4位となり一気に飛躍を遂げた。 しかし昨季は、ケガに苦しめられ去年の全日本ジュニアで10位と失意の1年を送った。 ケガを乗り越え迎えた今シーズンは、出場した大会すべて表彰台と絶好調。 JGP中国大会では武器のトリプルアクセル2本を決め、3年連続のJGPファイナル進出。 最大の注目は、ライバル島田も入れていないトリプルアクセル―3回転トゥループの大技成功だ。復活を遂げたシンデレラは、ラスト全日本ジュニアの舞台で去年のリベンジなるか。 去年全日本ジュニア2位に輝いた櫛田育良も2人の背中を追いかける。 櫛田の最大の武器は、「彼女にしか表現できない世界観で魅せる滑り」。 新ショートは17歳とは思えない大人っぽい表現力で、マンボの曲調を滑りこなす。 フリーは、昨季から継続の『Little Prince』。“いくらワールド”全開の演技で2年連続の世界ジュニア出場を目指す。