ガソリン5円程度値上がり きょう以降国の補助金縮小で 地方の生活に打撃[山口県]
国が燃料油価格激変緩和対策事業として石油元売り会社に支給する補助金の縮小に伴い、19日以降、山口県内でもレギュラーガソリン価格が1リットル当たり5円程度値上がりすることが見込まれている。 石油情報センターによると、県内の16日時点のレギュラーガソリンの平均小売価格は1リットル当たり176円50銭。国は全国平均小売価格を175円程度に抑えるよう補助金を出しているが、19日と来年1月16日に段階的に縮小する影響で、今後10円程度値上がりする見通しとなっている。 下関市観音崎町のアポロステーション下関三百目サービスステーションでは、資源エネルギー庁から配布された広報用ポスターやステッカーが給油機に張り出されていた。価格上昇を抑制してきたガソリン、軽油、灯油などについて、19日以降に段階的に補助率の引き下げを行うことを伝えている。 給油に訪れた40代男性は「地方では生活に車が欠かせず値上げは痛い。物流関係の仕事もしているので、ガソリン価格を抑制する政策を続けてほしい」と話す。同店によると、事前の周知のためか値上げ前の駆け込み需要での混雑はみられていないという。 一方で県トラック協会は、輸送コスト上昇などの影響に懸念を示す。「ガソリン代は人件費と並ぶ経費のメインで、事業者にとって値上がりは厳しい。事前の周知もあり各会員が対応に慌てることはないと思うが、場合によっては今後荷主に価格交渉する動きが出るかもしれない」とした。