【グラミー賞】テイラー・スウィフト、歴代最多4度目の年間最優秀アルバム賞「人生最高の瞬間だけど…」【主要6部門一覧】
米音楽界最高峰の祭典『第66回グラミー賞』授賞式(ロサンゼルス、クリプトドットコム・アリーナ)が4日(日本時間5日)に行われ、テイラー・スウィフトがアルバム『Midnights』で、主要部門の「年間最優秀アルバム賞」に輝いた。同賞の受賞は4回目となり、フランク・シナトラ、スティーヴィー・ワンダー、ポール・サイモンの記録を塗り替え、歴代最多記録を更新する快挙となった。 【写真】輝く笑顔のテイラー・スウィフト、奇抜衣装のマイリー・サイラスら受賞者 テイラーは、『Midnights』で「最優秀アルバム」と「最優秀ポップ・ボーカル・アルバム」にノミネート、「Anti-Hero」で「最優秀レコード」「最優秀楽曲」「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス」、アイス・スパイスを迎えた「カルマ」で「最優秀デュオ/グループ・パフォーマンス」と計6部門にノミネートされていた。 年間最優秀アルバムに輝いたテイラーは「何と言ったらいいか…私のベストフレンド、ジャック・アントノフと一緒に仕事をすることができてうれしかったです。この瞬間が人生最高の瞬間だけど、この幸せは曲やミュージックビデオを完成させたときやダンサーとリハーサルをやるとき、これから東京でショーをするための準備をしているときと同じです」と喜びのスピーチ。そのジャック・アントノフは、今回から主要部門に移行された「年間最優秀プロデューサー(ノン・クラシック)」を3年連続で受賞した。 テイラーは、今月7日から4夜連続で東京ドーム公演を開催することが決まっており、グラミー賞授賞式後初にして、今年初のコンサートを日本で行う。 主要部門ではこのほか、「年間最優秀レコード」はマイリー・サイラスの「Flowers」、「年間最優秀楽曲」はビリー・アイリッシュの「What Was I Made For?[from the motion picture “Barbie”]」が受賞。自身初のグラミー受賞となったマイリーは、最優秀ポップ・パフォーマンス(ソロ)も獲得した。 「最優秀新人賞」はヴィクトリア・モネが受賞した。モネは「この賞を15年間目指してきました。この音楽業界を土に例えるなら、私はやっと芽が出てきたように感じます」と喜んだ。7部門にノミネートされていたモネは、最優秀R&Bアルバム、最優秀録音アルバム(ノン・クラシック)を含む、3冠に輝いた。 最多9部門にノミネートされていたシザは、主要部門こそ逃したものの、最優秀ポップ・パフォーマンス(デュオ/グループ)、最優秀R&Bソング、最優秀プログレッシヴR&Bアルバムの3冠。 日本人アーティストはいくつかのノミネート作品に関わっていたが、グラフィックデザイナー/ディレクターの小池正樹がノミネートされた「Words & Music, May 1965 - Deluxe Edition」、日本人ベーシストのモト・フクシマ擁するHouse Of Watersの「On Becoming」、日本人女性プロデューサーのTOMOKO IDAが携わったタイニーの「DATA」は、それぞれ受賞を逃した。 今回の「グラミー賞」授賞式では、これまで4部門だった主要部門に「最優秀プロデューサー(ノン・クラシック)」と「最優秀ソングライター(ノン・クラシック)」が加わり、計6部門に。また、新たな部門として「最優秀アフリカン・ミュージック・パフォーマンス」「最優秀オルタナティヴ・ジャズ・アルバム」「最優秀ポップ・ダンス・レコーディング」の3部門が追加され、全94部門の受賞者が発表された。 ライブパフォーマンスも豪華。授賞式の幕開けを飾ったデュア・リパを筆頭に、「Kill Bill」で本格的な殺陣や特殊演出を用いたシザ、「vampire」歌唱中に背景から血が流れると、オリヴィア・ロドリゴの腕からも血が滴り始めるなど、ノミネートされたアーティストらが渾身のステージを披露した。 また、ラスベガスの球体型アリーナ施設「Sphere」で行われたU2のライブを史上初のテレビ中継。壁面をすべてLEDスクリーンで覆われたその圧巻の映像が視聴者に届けられた。 昨年亡くなったトニー・ベネット、シネイド・オコナー、クラレンス・アヴァント、ティナ・ターナーへ向けたスティーヴィー・ワンダー、アニー・レノックス、ジョン・バティステ、ファンテイジア・バリーノらの追悼パフォーマンスも見応え十分。トニーの歌&映像をシンクロさせて歌唱するスティーヴィーや、アニー・レノックスがプリンスとの活動で知られるウェンディ&リサとともに熱唱した「Nothing Compares 2 U」でも胸を打った。 WOWOWでは、きょう5日午後10時より『第66回グラミー賞授賞式』字幕版を放送。WOWOWオンデマンドでも配信される。 ■主要6部門ノミネート&受賞者一覧(★=受賞者) ▼年間最優秀レコード候補 Worship/ジョン・バティステ Not Strong Enough/ボーイジーニアス Flowers/マイリー・サイラス ★ What Was I Made For?[from the motion picture “Barbie”]/ビリー・アイリッシュ On My Mama/ヴィクトリア・モネ vampire/オリヴィア・ロドリゴ Anti-Hero/テイラー・スウィフト Kill Bill/シザ ▼年間最優秀アルバム候補 World Music Radio/ジョン・バティステ the record/ボーイジーニアス Endless Summer Vacation/マイリー・サイラス Did you know that there’s a tunnel under Ocean Blvd/ラナ・デル・レイ The Age of Pleasure/ジャネール・モネイ GUTS/オリヴィア・ロドリゴ Midnights/テイラー・スウィフト ★ SOS/シザ ▼年間最優秀楽曲候補候補 A&W/ラナ・デル・レイ Anti-Hero/テイラー・スウィフト Butterfly/ジョン・バティステ Dance The Night(From Barbie The Album)/デュア・リパ Flowers/マイリー・サイラス Kill Bill/シザ Vampire/オリヴィア・ロドリゴ What Was I Made For?[From The Motion Picture “Barbie”]/ビリー・アイリッシュ ★ ▼最優秀新人賞候補 グレイシー・エイブラムス フレッド・アゲイン アイス・スパイス ジェリー・ロール ココ・ジョーンズ ノア・カハン ヴィクトリア・モネ ★ ザ・ウォー・アンド・トリーティ ▼年間最優秀プロデューサー(ノン・クラシック)候補 ジャック・アントノフ ★ ダーンスト・エミール2世 ヒット・ボーイ メトロ・ブーミン ダニエル・ニグロ ▼年間最優秀ソングライター(ノン・クラシック)候補 エドガー・バレーラ ジェシー・ジョー・ディロン シェーン・マカナリー セロン・トーマス ★ ジャスティン・トランター