イスラエルがガザ攻撃継続、16人死亡 北部に緩衝地帯設置目的か
Nidal al-Mughrabi [カイロ 4日 ロイター] - イスラエル軍は4日もパレスチナ自治区ガザに対する攻撃を続け、少なくとも16人のパレスチナ人が死亡した。現地では、イスラエル軍がガザ北部にイスラム組織ハマスに対する緩衝地帯を作ることを目的に新たな攻撃を実施しているのではないかとの懸念が出ている。 医療関係者によると、ガザ北部のベイトラヒヤで2軒の家屋が攻撃を受け、7人が死亡。その後も攻撃があり、死傷者が出ている。 中部ザワイダでは4人が死亡。これとは別に中部および南部でも攻撃があり、5人が死亡した。 また、イスラエル軍がヌセイラト難民キャンプの北東部に戦車を投入したという。 イスラエルは10月5日、ジャバリア、ベイトハヌーン、ベイトラヒヤに戦車を投入。ハマス戦闘員の再編成を阻止するためとしていた。 パレスチナ保健当局によると、イスラエル軍はジャバリアにあるカマルアドワン病院に対する爆撃を続けており、多くの職員と患者が負傷している。 イスラエル軍は、ガザ市民への被害を最小限に抑える努力をしていると表明。ハマスについて、避難所や病院を利用してイスラエル軍への攻撃を仕掛けていると指摘した。ハマス側はこれを否定している。 イスラエル外務省は4日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)との関係を1967年以来定めてきた協定の取り消しを国連に正式に通告したと明らかにした。 UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長は、イスラエルはガザ地区に入る支援物資を積んだトラックの台数を1日平均30台に減らしたと指摘。武力衝突が始まる前の6%にすぎず、200万人の人々の絶望的な状態を満たすには全く不十分としている。 これに対しイスラエル政府報道官は、ガザ地区への支援物資の搬入に制限はないと指摘。3日には47台のトラックがガザ北部に入ったとしている。