板尾創路「こんなアホな劇団おるんやって」…京都の実力派劇団に初参加へ「違和感を伝えられたら」
7月31日に大阪駅前に開業した新施設「JPタワー大阪」(大阪市北区)内にある劇場「SkyシアターMBS」で、京都の劇団「ヨーロッパ企画」が、代表作の一つ『来てけつかるべき新世界』を上演する。それを前に、劇団代表で作・演出の上田誠と、板尾創路などのゲストを含めた全出演者による会見がおこなわれた。 【写真】岡田義徳も、出演者12名 『来てけつかるべき新世界』は、大阪・新世界の小さな串カツ屋を舞台に、大阪のおっさんたちがドローンの宅配やAI家電などの「新世界」のテクノロジーに翻弄される姿を描いたSF人情喜劇。上田が「第61回岸田國士戯曲賞」を受賞するなど、各方面から高く評価された作品を、8年ぶりに再演する。 上田は「今は生成AIが跋扈(ばっこ)するなど、初演当時に描いた時代感にムードが近づいていて、再演するのにいい時期だと思いました」と、再挑戦を決めた理由を明かすとともに「この最強のキャスト陣によって、アップデートされる部分が多いと思います。おっさんとテクノロジーのバトルを通して、人間のたくましさやアホらしさを感じてもらえたら」と、自信を見せた。 新しいキャストの一人で、彼らの大先輩にあたる板尾創路は「初めて彼らを観たとき、良い意味で『こんなアホな劇団、京都におるんや』と衝撃を受けました。このなかに私がいるという違和感を、良い感じに使えたら」と抱負を。 また、主演ドラマ『ユキポンのお仕事』(2007年)が、上田の脚本だったという縁を持つ岡田義徳も「ずっと『ヨーロッパ企画に出たい』と言ってたのがやっとかなって、トイレで泣きました(笑)。(初演で)本多(力)さんがやった役をブラッシュアップして、おもしろおかしくできたらと思います」と意欲を見せた。 大阪公演は10月12・13日の2日間。チケットはS席8000円、A席6500円、25歳以下2500円で、現在発売中。関西では、8月31日に「栗東芸術文化会館さきら」(滋賀県栗東市/プレビュー公演)、9月5日~8日に「京都府立文化芸術会館」(京都市上京区)でも上演する。関西以外では、東京ほか9都市でも公演あり。 取材・文・写真(一部)/吉永美和子