「夢はアナウンサー」青山学院大・田中悠登はリベンジの箱根へ レース中にも“セルフ実況”するワケは?
日本テレビの番組「サンデーPUSHスポーツ」では、100回目の記念大会となる箱根駅伝を特集。今回は、99回大会で駒澤大学に優勝を許し、再び頂点を目指す強豪・青山学院大学に密着しました。 【動画】毎年恒例!青山学院大学の原監督が発表する今年の作戦名「負けてたまるか大作戦」 メンバーの1人、3年生の田中悠登選手はリベンジに燃える個性的なランナーです。 田中選手の夢はアナウンサー。練習の傍ら、寮の部屋から「中町二丁目ニュース(NNN)」と題し、ニュース原稿を読んだ動画を日々SNSに投稿しています。田中選手から出演依頼が届くという原晋監督は、「俺のギャラは高いぞ!俺が出るのはまだ10年早いよ!って。でも箱根駅伝区間賞取ったら協力しますよ」と笑顔。
この行動には理由があります。レース中にも「青山学院の田中悠登が今、先頭に立ちました!」と頭の中でセルフ実況しながら走るという田中選手。その言葉で自らを奮い立たせ、「キツい時でも頑張れる」と話します。 さらに11月の全日本大学駅伝のフィニッシュ直前で、沿道に投げキッスのパフォーマンス。これは、「高校の時は沿道に彼女がいて、そこに向かってやっていた。全日本のときは無意識で出ちゃって。今は彼女もいないのに、誰に向かってやってるんだろう?」と、その明るさこそが田中選手の持ち味です。 しかし、前回大会の箱根駅伝では、笑顔はありませんでした。田中選手は8区で初めての箱根路に出走。往路の遅れが響いたチームは、8位で田中選手にタスキがつながります。前半は区間新記録ペースで進めましたが、後半は失速。チームも連覇を逃しました。
「やっぱり勝てない箱根駅伝はおもしろくなくて、箱根は甘くないなと思いました。絶対に来年は“勝とう”って思わないと、絶対勝てないので、来年笑顔で終われるようにやっていきたい」 普段は笑顔の田中選手ですが、全体のあいさつの場で人目をはばからず、涙ながらに言葉を絞り出す姿がありました。 王座奪還に挑む100回大会。「悔しさを胸にこの1年やってきた。箱根駅伝走って、優勝したいなと改めて強く思って、チームを引っ張っていけるような存在になりたい」と決意。 田中選手2度目となる箱根路は、その走りでどんな実況を響き渡らせるのでしょうか。