寄付金で懸賞旗、NGだった 大関・琴桜を応援、松戸市募集中止
寄付金集めを中止します――。千葉県松戸市は14日、大相撲の大関・琴桜に懸賞旗を出すため市民に募っていた寄付の募集を取りやめると発表した。日本相撲協会から、寄付金での懸賞旗は許可できない、と伝えられたという。 地元出身の琴桜(佐渡ケ嶽部屋)を応援するため、市は13日、初場所で懸賞旗を出す費用を集めると発表した。目標は115万円(15日間の懸賞計105万円や懸賞旗代金約6万円など)で、一口千円以上という内容だった。市観光協会が中心となり、市と共同で募集する形だったという。 しかし、14日に佐渡ケ嶽部屋から指摘があり、協会に確認したところ、寄付を使った方法は許可できない、と回答があったという。同日、すぐに寄付の中止を発表した。 旗には大きく「松戸市」と書き、背景にはご当地ナンバープレートに使用されている矢切の渡しを描いたデザインも活用する予定だった。 目標金額に届かなかった場合に既に集まった分や目標を超過した分は、部屋に贈ることも決めて周知していた。 市の担当者は「事前の確認不足だった」と話している。また「行政が地元の個人や団体のために寄付金を集めることについても、今後慎重に検討したい」としている。(北上田剛)
朝日新聞社