屋根ふき替え用にカヤ刈り始まる 富山県南砺市の相倉合掌造り集落
富山県南砺市平地域の世界遺産・相倉合掌造り集落で18日、合掌造りの屋根の材料となるカヤの刈り取り作業が始まった。収穫したカヤは来年、屋根のふき替えに使う。 集落保存財団によると、相倉はカヤを自給自足している全国でも珍しい集落。保存財団が、集落内をはじめ平地域に点在するカヤ場を管理している。 初日は、社員研修の一環として30年にわたり相倉でカヤ刈りに協力する人材サービス業・クイックグループの和納勉会長(75)と新入社員38人が、集落内キャンプ場近くのカヤ場で作業に当たった。1・5~2メートルに伸びたカヤを鎌で刈り取り、風が通りやすいよう扇状に広げて天日干しした。同グループは26日まで計140人が参加する。 この日は、同グループのほか市内の協力者6人も取り組んだ。カヤは3日ほど乾燥させた後に束ね、保管庫に運ぶ。作業は11月上旬まで続く見通し。