春場所優勝の尊富士が5月1日に地元で凱旋パレード ビル8階分の巨大な山車を用意
3月の大相撲春場所で、110年ぶりに新入幕優勝を果たした尊富士(24)=伊勢ケ浜=が、5月1日に凱旋パレードを行うと出身の青森・五所川原市が4日、発表した。様子はインターネットでも配信される。当初は24日に行う予定で調整していたが、4月の春巡業の日程に合わせた。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)も参加し、パレードに先立ち同日午前に新たに設けた「市民栄誉賞」を授与。金木地区で午後1時30分にスタートし、その後、市中心部を巡る。 【マップ】尊富士の五所川原パレードコース ビル約8階分の巨大な山車(だし)の「ねぷた」も用意される。同市中心街でのパレードの開始地点は地元名物「立佞武多(たちねぷた)の館」。同館に展示されている高さ約23メートルの「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」の山車が屋外に置かれる予定で尊富士の出発を見送る。日本神話ではやまたのおろちを退治した神様で、尊富士の化粧まわしにも描かれている。 同市出身の演歌歌手・吉幾三(71)以来の大きなイベントになるそうで、同市関係者は「祭で、吉さんが車の上から持ち歌『立佞武多』を歌ったことはあるが、凱旋パレードは初」。パレード後には祝賀会も計画されており、最高の一日になりそうだ。(山田 豊) ◆五所川原立佞武多(ごしょがわら・たちねぷた) 青森・五所川原市で毎年8月4~8日に行われる「たちねぷた」は青森市、弘前市と合わせ「青森県三大ねぷた」。「ねぷた」の起源は不明。最も古い記録は1722年の弘前藩「国日記」。19世紀に人形灯籠が出現し、ねぷたも巨大化。明治時代に30メートル級が生まれ、五所川原でも1908年頃に約27メートルのねぷたが造られた。「ヤッテマレ! ヤッテマレ!」の掛け声と囃子(はやし)、踊り手などが花を添える。
報知新聞社