釧路港入港予定12隻18回 24年度外国客船
世界のクルーズ客船ツアーが急復活するなか、北海道釧路市が集計した2024年度クルーズ客船入港予定によると、すべて外国客船で12隻18回に増えている。昨年の11隻12回を上回り、コロナ禍前の19年の15回も超えた。また、すでに外国客船側から25年の予約も入っており、現段階で24回に達している。北米に近い好立地を背景に、釧路港が「世界に選ばれる港」へと発展する期待が高まっている。 集計によると、24年の1隻目は「ノルウエージャン・ジュエル」(9万3502㌧)が4月14日入港する。釧路港が国内ラスト港で、太平洋を横断し米・アラスカ州のダッチハーバーへ向かう。このように、北米~太平洋回りクルーズの寄港が、18回のうち13回を占めている。市港湾空港課は「釧路港は北米に近い立地環境から、特に北米回りクルーズの国内でのファースト、ラスト港として位置付けが広まっている」と分析する。 また、外国客船は12隻のうち8隻が初入港だ。1隻目のノルウエージャン・ジュエルのほか、「シーボーン・オデッセイ」(3万2477㌧)、「ロイヤル・プリンセス」(14万2714㌧)、「ハンセアティック・スピリット」(1万5651㌧)などと続く。おなじみの「ダイヤモンド・プリンセス」(11万5906㌧)も国内クルーズで4、5、6、7月に1回ずつ計4回にわたって寄港する。 今年は「飛鳥Ⅱ」(5万444㌧)と「にっぽん丸」(2万2472㌧)の国内船の寄港は予定されていないが、同課は「国内船は9月までのスケジュールの中で寄港はないが、2月に船会社を訪れ、10月以降の寄港をお願いした」と宣伝を続けている。 なお、にっぽん丸を運航する商船三井は、クルーズ市場の拡大を見越して新造船2隻の計画を明らかにしているほか、飛鳥Ⅱの郵船クルーズも新造船の25年デビューを公表している。