本木雅弘、倉本聰さんの作品初参加に「事あるごとにこれはOKなのかなと不安が…」と苦笑い 映画『海の沈黙』先行上映イベント
俳優の本木雅弘(58)が31日、東京都内で行われた主演映画「海の沈黙」(若松節朗監督、11月22日公開)の先行上映イベントに共演の小泉今日子(58)、中井貴一(63)らと出席した。 脚本家・倉本聰さんが描いた同作は、若き日に消息を絶った天才画家と遠い昔の恋人が鍵を握る世紀の贋作(がんさく)事件を軸に「美とは何か」を巡るドラマと大人のラブストーリー。 この日の舞台あいさつには出演する石坂浩二(83)、佐野史郎(69)、仲村トオル(59)ら豪華キャストに加え、原案・脚本を担当した倉本さんも北海道から駆けつけ登壇。長年にわたる構想から「どうしても書いておきたかった」と語る渾身(こんしん)のドラマに「よく完成したな」とほほ笑み、「演技者が素晴らしい。これだけすごい人たちが集まってくれたっていうことには感激しております。ゆっくりご覧になってください」と呼びかけた。 孤高の画家・津山竜次を演じた本木は、初の倉本作品への参加に「光栄なお誘いでした」と目を輝かせるも、「本当に私は新参者ですので、現場に入ったら監督にお任せするという姿勢。でもやっぱりどこかで、事あるごとにこれはOKなのかなと、不安がってました」と明かし苦笑い。 一方で、倉本さんとは40年近くの付き合いの中井は「この美っていうものに対する違和感というもののお話をずっと伺っていた」と同作の構想を聞いていたと語り、「いよいよこれを映画化される時が来たんだなと思いました」と作品への思いをかみしめた。 津山のかつての恋人・田村安奈を演じた小泉は「私は割と自主性の強い、元気な強い女性の役が多いんですけれど。今回は久しぶりにヒロインらしいヒロインをこの年でやらせていただきとてもうれしかったです」と今作での役柄に声を弾ませ、そんな小泉との共演に本木は「私は10代の時から43年来の同志でもありましたので、倉本作品というエベレストの頂きを目指すには、小泉さんのこの安心感に胸を借りてというような気持ちが必要でした」と語り、「本当にこの共演は、私にとってはこれまで仕事を続けてきたことへのご褒美のようなありがたさがあります」と笑顔を見せた。
中日スポーツ