富山でも倒壊・液状化・津波 氷見市では一時ほぼ全域で断水 ようやく“復旧”兆しも
日テレNEWS NNN
能登半島地震は富山県にも大きな爪痕を残しました。「news every.」藤井貴彦キャスターが富山・氷見市からお伝えします。 ◇ 震度5強の揺れに襲われた氷見市。 藤井キャスター 「左にもブルーシート、右にもブルーシート、さらに完全に1階が倒壊した建物もありまして、このあたりの揺れの強さを建物から確認することができます」 街では、倒壊などの危険性が高いと判断されたことを示す赤い紙がいたるところに貼られています。市の職員らが一軒一軒をまわり、建物の状況を確認していました。 「罹災証明の『半壊』や『全壊』の判定をするために」 多くの被害をもたらした能登半島地震では、富山県でも震度5強の揺れを観測。これは史上初めてのことでした。 高岡市にあるショッピングセンターでは、元日でにぎわうなか、揺れが襲いました。 「しゃがんでください、その場で! その場でしゃがんで!」 富山市の商業施設では、避難する人々の目の前で天井材の一部とみられるものが福袋コーナーに落下。 そして、津波も発生しました。川の河口近くでは、船が津波に押し出され、橋に衝突。 ◇ 氷見市では、ほぼ全域にわたって、断水にも見舞われました。藤井キャスターが訪ねたのは、氷見市で酒屋を営む高澤龍一さんです。 ――こちらで酒をつくっている? 高澤酒造場 高澤龍一代表取締役 「はい、明治5年から」 明治5年創業で海外や東京などにも出荷する酒屋。日本酒などを貯蔵する場所に案内してくれました。 高澤酒造場 高澤龍一代表取締役 「お酒はここに置いてありました。それがここが全部倒れて、後ろにドンと」 地震直後に撮影された写真には、大量のケースが倒れ、壁にはくぼみができている様子が捉えられていました。割れてしまった瓶も確認できます。 酒造りにとって“命”ともいえる水。しかし、ここでも断水が発生しました。 高澤酒造場 高澤龍一代表取締役 「(断水が)2週間ぐらい続きましたね。ちょっとストップですね」 そのため、酒は一時、出荷停止になったといいます。ただ今、復旧への大きな一歩を踏み出しています。 高澤酒造場 高澤龍一代表取締役 「つい最近、ようやく水も普通に出てきたので、いま一生懸命準備して」 徐々に解消してきている断水。再びこの地で、酒造りを始めていました。 高澤酒造場 高澤龍一代表取締役 「おいしいお酒つくってる蔵元たくさんありますので、みんなで力を合わせて歩んでいきたいと考えています、今は」