佐藤輝の〝レインボーバット〟を見た阪神のヨハン・ミエセス「かっこいい。彼が自分で見つけてやったこと」
【球界ここだけの話】阪神の仲良し大砲コンビが共有している練習法がある。ヨハン・ミエセス外野手(28)と佐藤輝明内野手(25)はともに短いバットを練習に取り入れている。シーズンが始まって佐藤輝が同じ形状で虹色のバットを使い始めたことを聞いたミエセスは、その配色センスを絶賛した。 【写真】短いバットを使って打撃練習に臨む阪神・ミエセス 「かっこいい。(佐藤輝が)ドリルとしてやっていることがシーズン中いい形につながっていけばいいと思います」 この練習法はもともとミエセスが先に始めたもの。春季キャンプの宜野座に、ミエセスは今シーズンの新しい相棒として黄色一色の短いバットを携えた。「バットの出し方というか、そういうひとつの練習方法として試している」と毎日ティーバッティングで使い続けていた。 それを佐藤輝が借りて、同じ練習を始めた。「いいなーと思って。あまり手を使わずに、体で振れるように使っています」と導入の意図を説明し、シーズンに入った今も手放さない。ミエセスから取り入れたレインボーの短いバットが、3本塁打、14打点(25日まで)とパワフルな打撃を支えている。 ミエセスは「自分のまねをしたというより、彼が見つけてやったことだと思う」と、佐藤輝の吸収力に感心していた。そんな助っ人も4月23日に実戦に復帰すると、24日には守備にも就いた。3月27日に痛めた左脇腹も完治し、26日からの筑後遠征にも帯同。和田2軍監督も「あとは体力の問題。フル出場は現時点ではないけど、少しずつ打席であったり、守備につく回数であったりを増やして、試合の体力を取り戻さないといけない」と起用法を明かした。1軍昇格へ、アピールは加速する。 ミエセスの言葉にも「一日一日集中してしっかり準備して、自分のできることをしたい」と気合が入っている。昨季は1軍で本塁打を放った際に、佐藤輝とのホームランパフォーマンスも行っていた。練習法まで共有する仲良しコンビの少しでも早い〝共演〟を、虎党は期待しているはずだ。(中屋友那)