「2025年7月」に大災難…本当にやってくる? “予言漫画”が80万部突破の大ベストセラーになったわけ
2021年10月に出版されると“予言の書”としてたちまち話題になり、すでに80万部を突破しているのが、たつき諒氏の漫画「私が見た未来 完全版」(飛鳥新社)。 日向灘で「3日に1回」地震頻発は南海トラフの前兆か? 専門家に聞く…13日夜は震度5弱の揺れ 今、同書がネット中心に賑わせているのは、“2025年7月に大災難がやってくる”と書かれているからだという。 「富士山大噴火とか、日本に青い彗星が落ちてくると言われていますが、ほかにも再び巨大地震が起こって大津波が襲う、はたまた核ミサイルが飛んでくると一部で言われています。南海トラフ地震の発生確率が高まる中、同書の予言に信憑性を持たせているのが、1999年に出版された、たつき氏の漫画で東日本大震災を予言していたからだといいます」(大手出版社編集者) ノストラダムスの大予言的風説のように聞こえるが、いわゆるスピリチュアル(精神世界)界隈ではこの予言を信じ、来たる日に備えている人が少なくないというのだ。 「北海道と八ケ岳以外は沈没するとまことしやかに言われ、“日本を離れる準備をしている”とか“八ケ岳に拠点を設けた”という人もいるといいます」(前出の大手出版社編集者) ■スピリチュアルブームは社会情勢と親和性が高い 周期的にやって来るスピリチュアルブームは、物価高や税金、社会保険料等の負担増で生活苦にあえぐ庶民が増加している今の社会情勢と親和性が高いという。 “今年7月の大災難”についてYouTubeなどで話す配信者が増え始めている。ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう話す。 「社会や不正をはたらく政治家、上級国民に不満や反感を持つ人が増えると、リセット願望も増幅されやすくなります。YouTubeでも自然災害や経済危機について語る一部のスピリチュアル系インフルエンサーが人気を集めていますが、中には人の不安につけ込みお金をかすめ取るなど詐欺をはたらく者もいます。予知夢的なものはなくはないのでしょうが、斜に見る必要があります」 これに対して、本気で信じる人、エンタメとして楽しむ人、バカにする人と受け取り方もさまざまとのこと。 「オウム真理教ももともとヨガサークルからスタートしていますが、終末思想を言い出したあたりからどんどんカルト化していきましたから」(井上トシユキ氏) 占いの世界では、200年に1度の大転換期である20年末から「土の時代」から「風の時代」に突入したと言われている。 エンタメとして楽しむほか、これを機に防災意識を高めるくらいがちょうどいいのでは。