大会直前に1Wのシャフトを“回帰” 阿部未悠は試行錯誤の14本で初優勝
◇国内女子◇富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 最終日(7日)◇石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇6535yd(パー72)◇晴れ(観衆4933人) 【画像】敗れて涙を流す佐久間朱莉 首位タイから出た阿部未悠が通算15アンダーでツアー初優勝を飾った。プロテスト合格同期(2021年6月)の佐久間朱莉と最終組でデッドヒートを繰り広げ、14番からの4連続バーディで振り切った。最終日にマークした「65」はトーナメントコース記録を、54ホールのトータル201ストロークはトーナメント記録をそれぞれ更新。念願の初タイトルに涙を流した。 自身4度目の最終日最終組だったように初優勝を期待される存在でありながら、今季はここまで5試合に出場して予選落ち2回、最高位は23位。好調とはいえない状態だった。ギアの部分でも試行錯誤を重ねており、昨季フェアウェイキープ率3位(75.6477%)、トータルドライビング9位を記録して「一番得意で生命線」と自負する1Wも同様だった。 ブリヂストン B2HTのヘッドに以前使っていた藤倉コンポジット VENTUS TR REDを組み合わせたのは、今大会の練習日が初めてだったという。シーズン開幕からフェアウェイウッド(5番&7番)と同じモデルのシャフトを装着していたが、「(1Wには)うまくハマっていない気がしていて。思い切って戻してみたら『いいかもしれない』となりました」と明かす。 3日間の平均パット数でフィールド3位(28パット)と好調を支えたパターを使い始めたのは3戦目の「Vポイント×ENEOS」から。開幕戦の直前に変更したクロスハンドのストロークに対し、ロングネックのピン型がマッチした。 「ダイキンオーキッドレディス」ではマレットを使っていたものの、もともとアマチュア時代にはピン型を好んでいたそう。「Vポイント×ENEOS」で練習グリーンの脇に並べられていたものを手に取り、「思っている出球というか、初速が出る。『これ、いただけますか?』と」。そのまま“お持ち帰り”した一本で勝負を決めた。