農業産出額 宮崎・都城市が首位キープ 3位以下は変動、米や野菜産地が伸び
農水省がまとめた2022年の農業産出額の市町村別ランキングで、宮崎県都城市が4年連続で全国1位となった。上位4自治体は前年と同じだが、3位の茨城県鉾田市と4位の北海道別海町は順位が入れ替わった。5位には新潟市が入った。米や野菜の産地が順位を上げる一方、酪農産地が下げる傾向が見られた。 【一覧表】30位までの市町村順位、主な品目も 同省によると、全国的な天候不順で価格を上げた野菜や、価格が回復基調にあった米の産地が順位を上げた。一方、生乳の需給緩和で導入意欲が下がった乳用子牛の価格が下落し、酪農産地は順位を下げる傾向だった。 1位の都城市は、前年比1%増の911億円。県全体の4分の1を占め、徳島県や沖縄県と同規模だった。品目別に見ると、主要品目の豚と肉用牛は全国1位だった。ブロイラーでも2位となった。 2位の愛知県田原市は6%増の900億円だった。同省によると、同市が900億円の大台に乗るのは初めて。品目別では花きで1位、野菜で2位だった。 3、4位は前年から順位が入れ替わった。 野菜産地の鉾田市(2%増の656億円)が順位を上げた一方、酪農産地の別海町(6%減の625億円)が下げた。品目別では、鉾田市が野菜と芋類で、別海町が乳用牛(生乳と乳用子牛)でそれぞれ1位となった。 品目別で米が1位の新潟市は、前年から順位を一つ上げた。上位10位で見ると、千葉県旭市と鹿児島県曽於市が新たに加わった。 農業産出額が100億円以上の市町村は271に上り、全体の16%を占めた。市町村数は前年(268)から横ばいだった。市町村別農業産出額は、同省が昨年12月に公表した都道府県別農業産出額を基に算出した。