干ばつで40年ぶりの給水制限 南米コロンビアの首都ボゴタ
ボゴタ、コロンビア、4月9日 (AP) ― 南米コロンビアの首都ボゴタ周辺の水がめが干上がったため、800万人を超える市民が4月11日から、ここ数十年で初めての給水制限を受けることになる。 ボゴタの東約24キロにあるサン・ラファエル貯水池は、通常であれば6700万立方メートルの水を蓄えているが、8日の時点で1250万立方メートルにまで低下。これは歴史的水位の低さだという。 1997年には導水管の故障で給水制限を実施したことがあるが、干ばつによる制限は1984年以来40年ぶり。 サン・ラファエル貯水池の貯水率は18%で、減少傾向にある。エルニーニョ現象がコロンビア全土に影響を及ぼしているが、貯水率の低さはエルニーニョ現象の最終段階である、降雨量の少なさによるものだという。 給水制限で首都ボゴタと周辺自治体の800万人以上が影響を受ける。 降雨量と水の消費量を見て、市当局は15日ごとに給水制限を継続するか、緩めるか、強化するかのいずれかを発表するという。 首都では毎秒平均18立方メートル消費するが、市は給水制限で毎秒2立方メートルの削減を目指している。 給水制限開始に当たって、ボゴタ市長は「これから起こるであろう危機的な天候を考慮し、2025年までの予備として、年末の貯水池の満杯を保証するための制限である」と警告した。 ボゴタで消費される水の70%は、チュザ貯水池とサン・ラファエル貯水池からなるチンガザ水系から供給されている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)