ジープ・レネゲード、2027年までにBEV発売へ 安価なLFP電池採用で「約390万円」目指す
まもなく第2世代モデル登場
ジープは、2027年までに小型SUV「レネゲード」の新しいバッテリーEV(BEV)をグローバルで発売する。コストを可能な限り抑え、2万5000ドル(約390万円)を目標価格としている。 【写真】小さくてもオフロード性能に妥協なし【ジープ・レネゲード4xeトレイルホークを写真で見る】 (10枚) ジープの親会社ステランティスのカルロス・タバレスCEOは会見で、低価格帯を実現するには「リン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーを使わなければならない」と語った。 第2世代となる新型レネゲードについては「まもなく」登場するという。BEVやハイブリッドが順次導入される見込みだ。 詳細は未公表だが、新型レネゲードはスマートカー・プラットフォームをベースに開発されると予想されている。これまでSTLAスモール・プラットフォームの採用が示唆されていたが、コスト削減のためにシトロエンC3やフィアット・グランデ・パンダと共通のスマートカーを採用する可能性が高い。 ジープ最小のアベンジャーでは比較的高価なニッケル・マンガン・コバルト(NMC)バッテリーを使用しているが、新型レネゲードではシトロエンe-C3と同じLFPを使用する。 タバレスCEOは新型レネゲードのプラットフォームについて明言を避けたが、ステランティスの「多くのモデル」でスマートカー・プラットフォームを使用すると述べた。 「スマートカー・プラットフォームは世界中で調達できるシンプルなソリューションで、欧米で見られる他のプラットフォームよりもはるかにコスト競争力があります」 ジープのブランドCEOであるアントニオ・フィローザ氏は、新型レネゲードは2027年までに世界中で販売される6車種の新型EVのうちの1つだと述べた。 ジープは2027年までにグローバル販売台数を150万台に増やす計画で(2023年は100万台)、年間30万台から50万台以上を低コスト国で生産する。 現行型レネゲードはイタリアで生産されているが、アベンジャーに注目が集まっていることから販売は低迷気味だ。一部の欧州メディアは、新型レネゲードはイタリア以外で生産されると報じている。アベンジャーはアルファ・ロメオ・ジュニアやフィアット600eとともにポーランドで生産されている。
ニック・ギブス(執筆) 林汰久也(翻訳)