松任谷正隆氏、ユーミンの涙のわけ明かす、「舞台に立つ人間にしか分からない感情」と理解示す
音楽プロデューサーの松任谷正隆氏が、このほど東京・109シネマズプレミアム新宿で行われた「松任谷由実 THE JOURNEY 50TH ANNIVERSARY コンサートツアー movie~5.1ch/4K~」のトークゲストを務めた。 ユーミンのデビュー50周年記念ツアーの模様を収録した映像作品。同所など3劇場で特別限定上映されている。 松任谷氏は「映画のミックスを5.1chにやり直すにあたり、ダンサーやミュージシャンがステージ上で実際に聴いている音をもとに再現してもらいました。新たな効果音も入れています」。配信全盛の時代に映画館で鑑賞する意味を聞かれ、「映画館では見る人の真剣度が違いますよね。今回のようなセンターステージの音響効果の再現は、サラウンドが優秀な映画館でなくてはなりません。そういう意味でも、今回のツアーは最新の映画館に合うなと思いました」と話した。 ユーミンは13日にファンと一緒に同作を鑑賞し、終演後に涙を流した。松任谷氏はその理由について「正確にどう言っていたかは忘れましたが、この映画を見て単純に感激して泣いたのではなく、一人の人間としての自分と、演出されたステージの自分の乖離(かいり)に泣けた、というようなことを言っていました」と説明。「これは、舞台に立つ人間にしか分からない感情だと思います」と理解を示した。 次回作のヒントに触れ、「“時間“の概念は、僕の永遠のテーマ。宇宙という現実の中に、そのヒントはあると思いながら、今までやってきました。次のアルバムは、それをテクニカルにも具現化できるんじゃないかなと思います」と明かした。
報知新聞社