「貯蓄2000万円」なのに「現金100万円」ってどういうこと!? 貯蓄と貯金は同じではないの?
「貯蓄」と「貯金」はどちらもよく耳にすることがある言葉ですが、特に意識して使い分けていない方も多いと思います。 しかし実際には、貯蓄が2000万円ある方でも預金口座には「現金100万円しかない」ということもあるようです。 実はこの2つには意味の違いがあり、場面によって使い分けが必要になります。そのため、2つの意味について確認しておいた方がいいでしょう。 本記事では、「貯蓄」と「貯金」の違いについて確認するとともに、30~60代の平均「貯蓄額」と平均「預貯金額」をご紹介します。
「貯蓄」とは?
「貯蓄」は所得のうち支出されずに残った部分のことをいいます。個人貯蓄・法人貯蓄・政府貯蓄に分類され、個人貯蓄には銀行預金や生命保険・有価証券・社内預金などが含まれます。 金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、単身世帯・二人以上世帯ともに「老後の生活資金にあてるため」「病気や不時の災害のときに備えるため」の2つが、貯蓄の目的の上位を占めています。 家計においては、将来に備えて銀行などに預けるお金のことを「貯蓄」と呼ぶと考えていいでしょう。
「貯蓄」と「貯金」はどう違うのか?
「貯金」とは金銭を貯めること、またはそのお金のことをいいます。貯蓄とは違い、有価証券や株などは含まれないと考えられます。 つまり、投資信託や株式など、保有資産全体だと2000万円ある方で預金口座には100万円しか入っていない場合、「貯蓄2000万円のうち、貯金は100万円ある」と思っていいでしょう。
30~60代の平均貯蓄額と平均預貯金額はどのくらい?
「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯](令和5年)」より、単身世帯の30~60代の平均貯蓄額と平均預貯金額を表1にまとめました。 表1
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」を基に筆者作成 平均貯蓄額と平均預貯金額の差はかなり大きく、特に50歳代や60歳代では800万円以上の差があることが分かっています。