阪神・西勇輝、21日DeNA戦先発 通算2000投球回まで「1」 木曜→金曜登板に変更も「気負うことはないのかな」
阪神・西勇輝投手(33)が20日、甲子園での全体練習に参加。先発する21日のDeNA戦(甲子園)に向けてショートダッシュなどで調整した。史上94人目となる通算2000投球回にあと「1」とし、リーグ戦再開の初戦を任される。登板日が木曜からカード頭の金曜に変わっても「気負うことはない」と頼もしく、節目を迎える一戦で投球でチームに勢いをもたらす。 18・44メートルでの勝負を繰り広げ続け、16年間で重ねてきた投球回数は「1999」。大きな節目が目の前に迫る中で、西勇がリーグ戦再開初戦となるマウンドに立つ。 「2000イニングって近年の阪神ではいないし、そのことに関しては喜んでいいのかなとは思うけど。試合中やし、自分がこうなりたいという過程の一つ。そこまで余韻に浸ることはないのかなと思いますけどね」 落ち着き払い、甲子園では普段通りにショートダッシュやキャッチボールで汗を流した。2009年に三重・菰野高からD3位でオリックスに入団すると、プロ3年目から先発ローテに定着。19年の虎入り後も先発の柱として投げ続けてきた。 先発を任される者として「イニングを投げるという大事さはブレたらいけないのかな」とイニング数へのこだわりは常に口にし、理想に掲げる姿をマウンドで示し続けてきた。2000投球回を達成すれば史上94人目だが、阪神在籍時に達成するのは1983年の小林繁以来、11人目。実に41年ぶりに訪れる、大きな功績をたたえる瞬間だ。 今季は開幕から木曜の登板を任されてきたが、再びセ・リーグ球団とぶつかり合っていくこととなるこのタイミングで、カード頭の金曜に移る。岡田監督は「今一番いいしなあ、おーん」と期待を隠さない。直近10カード(1試合のみだった18日の日本ハム戦は除く)でみれば、カード初戦に勝てたのは西武を甲子園に迎えた1カードだけ。前回登板した13日のオリックス戦(京セラ)で完封勝利を挙げ、防御率1・52と安定感抜群の最年長右腕は、流れを変えるのに〝適任〟だ。 「戦う前から自分にプレッシャーを与える必要はないと思うので、別にそこまで気負うことはないのかな。もう長くやっているので、そこに対しての感情は別にない」
くしくも2017年に1000投球回を達成したときと同じ、DeNAが相手だ。笑顔で節目を喜ぶためにも、オースティンと筒香も加わった強力打線を封じてみせる。(須藤佳裕)