恩師らの声援を背に力走し、４区で区間賞を獲得した鈴木選手

　第４２回全国都道府県対抗女子駅伝競走大会は１４日、京都市のたけびしスタジアム京都（西京極総合運動公園陸上競技場）をスタート・フィニッシュとする９区間４２・１９５キロで開かれた。福島県は２時間２０分４６秒で１８位となり、２年ぶりの入賞とはならなかった。宮城県が２時間１６分３０秒で優勝した。 　全国の強豪選手が集う１区で湯田和未（学法石川高１年）が２５位と粘った。２区平尾暁絵（大東文化大１年、学法石川高出身）が２６位でたすきをつなぐと、３区丹野星愛（大鳥中３年）が順位を二つ上げた。４区鈴木葵（ニトリ、福島明成高出身）が７人抜きの快走で区間賞に輝くと、６区山田桃子（学法石川高３年）が３人を抜き去り、７区岩崎麻知子（拓殖大１年、学法石川高出身）が区間８位の力走で１３位まで押し上げた。８区佐藤美空（学法石川高３年）と９区小野寺佳音（三春中３年）が一つずつ順位を落とし、アンカー石井寿美（シスメックス、学法石川高出身）が１８位でフィニッシュした。

■４区区間賞の鈴木　「チームに貢献」攻め貫く　声援を力に都大路快走 　４区で７人抜きの快走を見せ区間賞に輝いた鈴木は、古里・福島市から駆けつけた恩師や親族らの声援を力に躍動した。全国レベルの大会で初めてつかんだ栄冠。一層の飛躍を誓った。 　都道府県対抗を走るのは２０１８（平成３０）年以来、６年ぶり。昨年の前回大会は県代表に選ばれていたが新型コロナウイルスに感染し、走れなかった。「今回はチームに貢献する」と決意し、年末年始も所属チームで練習を積み、万全の状態に仕上げてきた。 　２４位でたすきを受け取った。「タイムは気にせず、本能のままに走ろう」。少しでも順位を上げようと、無我夢中で前を追った。序盤で３人を抜き去り、中盤の約１．２キロ続く上り坂では、高校時代に指導を仰いだ三浦武彦さん（福島陸協理事長）や親戚、「福島持久走クラブ」（福島市）の指導者や子どもらの声が沿道から聞こえた。背中を押されるように最後まで攻めの姿勢を貫いた。

　区間賞を手にし、ますます競技への意欲が高まった。「区間新記録を狙える選手になる。トラック種目でも世界大会を目指したい」と宣言した。