県がヤングケアラー支援ガイドブック作成、関係機関や学校に配布【山口】
大人に代わって家族の世話や介護、家事などを日常的に行う「ヤングケアラー」の支援体制づくりを推進しようと、県は新たにガイドブックを作成した。関係機関・団体にデータで提供するとともに、冊子を学校に配布する。 「ヤングケアラー支援ガイドブック-ヤングケアラーの早期把握と支援のために」と題したガイドブックで、PDF版、冊子ともにA4判24㌻。ヤングケアラーの情報の把握から複数の機関で連携して支援するまでの一連の流れがまとめられている。ヤングケアラーの心を傷つけることなく支援に結び付ける方法も記載した。 対象はヤングケアラーへの支援を行う行政担当者、福祉・介護・医療・教育などの関係機関職員や専門家、地域の支援者。冊子は1000部作成し、子どもと接する時間が長い小・中・高校にも1部ずつ配布する。 ガイドブックを発行したこども家庭課の近藤弘一主査は、国内では子どもが家事を手伝うのは当たり前だという伝統的家族観が根強く、過重な家事や家族の世話を強いられている実態が分かりにくいと指摘する。 その上で「一般の人もこのガイドブックを参考に、気になる子どもが周囲にいたら、自治体などの窓口に連絡して支援につなげてほしい」と呼び掛けている。 PDF版は県ホームページこども家庭課のサイトで閲覧できる。