債券下落か、質への逃避での米債高が剝落-日銀買い入れ減額に警戒感
(ブルームバーグ): 22日の債券相場は下落が予想されている。前週末のアジア時間に質への逃避で大きく買われた米国債が米国時間に上げを帳消しにしたため、円債先物は夜間取引で下落した。また、日本銀行の金融政策決定会合を今週末に控えて、近い将来の国債買い入れ減額に対する警戒感も相場の重しになる。
岡三証券の鈴木誠シニア債券ストラテジストは、安全資産需要が一服し、日銀決定会合に向けて様子見の雰囲気が強まるとみる。日銀の国債買い入れについては「植田和男総裁の発言通り、将来的に減額する方向は間違いない」とし、「市場が疑心暗鬼になっているため、それが総裁会見などで明確に示されるかどうかだろう」と述べた。
緩和的な金融環境は当面継続、国債買い入れはいずれ減額へ-日銀総裁
国債買い入れ変化に身構える市場、円安圧力と需給逼迫で日銀動くか
鈴木氏は、今後の買い入れは「4月に現状の金額を維持した後、タイミングを見ながら少しずつ減らしていくのではないか」との見方を示した。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.85~0.87%(19日は0.83%で終了)、先物中心限月6月物は144円30銭~144円60銭(同144円67銭)。
先物夜間取引で6月物は19日の日中取引終値比22銭安の144円45銭で終えた。
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Saburo Funabiki