豊漁願い「船だんじり」 紀北町長島地区を巡行 三重
【北牟婁郡】三重県紀北町長島の長島神社の例祭「船だんじり」が12日、地区一帯であった。カツオ船を模した山車が町内を巡行し、漁業関係者らが一年の豊漁を願った。 カツオ漁が盛んな「魚まち」の同地区で、江戸時代中期から続くとされる伝統行事。婦人会の約百人が道中踊りを披露した後、全長約10メートルの山車が魚市場を出発する。 山車には小中学生19人が乗り込み、漁業関係者らと餌に見立てた「福飴」をまいたり、カツオの人形を釣り上げたりしながら神社境内までの約800メートルを練り歩いた。 地元漁師は例祭後に初漁日を迎えるといい、漁師で例祭実行委の東斉希委員長(30)は「事故なく終わって良かった。大漁祈願と海上安全につながれば」と話していた。 2年連続で船に乗った町立西小5年の竹谷日向さん(11)は「今年の方が人も多く盛り上がっていた。緊張したけど、うまくカツオを渡せて良かった」と笑顔で話した。