海外メディアは大坂なおみの全仏3回戦敗退を「番狂わせ」「酷い終焉」と速報
同じく英国のメトロ紙は、大坂の敗戦を伝える中で、「大坂は全仏オープンで衝撃の3回戦での敗退後に落胆を隠すことはしなかったが、注目すべきことに彼女はすでに年間グランドスラムを自分の視野に捉えていることを明かしたこと」と、収穫について注目した。 「日本選手で世界1位の大坂は、彼女のラケットから放たれた38本のエラーという、ひどいプレーで、ダブルス世界1位のシニアコバに倒された。4-6、2-6の敗戦は、ここローランギャロスで、3つ目のメジャー大会優勝を狙い、ここまでの2大会で素晴らしいテニスを披露していた世界1位(の大坂)にとって酷い終焉のテニスとなった」と試合内容を厳しく紹介。 その上で、「大坂は、この敗戦が将来、同じ年すべてのグランドスラムを優勝するという驚くべき偉業へのプラスになることを希望している」と大坂が試合後に語ったポジティブなコメントに目を向けた。 米国のワシントンポスト紙も、「大坂が期待の重圧を感じ、全仏オープンでシニアコバに番狂わせ敗戦」との見出しを取り、試合後の大坂の会見の様子をクローズアップした。 通常、トップ選手が敗戦した場合のコメントは「プレーの数字、ターニングポイント、相手の素晴らしいプレーに対する賛辞といったものに限られ、そうなることが予測され理解できることだ」としながらもメジャー大会のシングルスで3回戦を突破したことのないダブルスのスペシャリスト、シニアコバにストレートで敗れた後の大坂の会見コメントが「それらとは異なっていた」と指摘。 「彼女は、柔らかな物腰で熟慮しながら答えた。21歳の大坂は2019年の全仏オープンに初めてメジャー大会でトップシードとして出場することに対するイライラや、ストレス、不安を語った。そのことで(敗戦の)幕引きをした」と続けた。 大坂は「これまでの大会とはプレッシャーが違った。ここに来てからずっとリラックスができずに緊張していた」と試合後に語っている。 記事は「大坂が苦闘するであろうことは大会が始まる前から明らかだった。シニアコバに対した土曜日、大坂は疲れを感じていた。睡眠がとれずに頭痛もあった。そしてプレッシャーによるストレスが、彼女がコートで自由にショットを放つことを妨げ、疲労にもつながり、逆に最高のプレーを見せ続けて試合を支配したシニアコバを倒すことを難しくした。大坂は、試合後に、この話を切り出したが、“テニスは80%がメンタル”との金言通り、大坂は悲しく、幼く、そして人間らしい表情を見せていた」と、大坂の言葉から敗因を分析した。 テニス専門サイトの「テニス・ドット・コム」は、世界1位として初のグランドスラム大会に臨み、期待に反して早く敗退した過去の例を紹介。大坂は、2008年ウィンブルドンで3回戦で敗退したアナ・イバノビッチと並び、最も早いラウンドでの敗戦となったという。