Tetsushi Kajimoto ［東京　１５日　ロイター］ - リクルートによると、首都圏、東海、関西の三大都市圏における９月のアルバイト・パートの募集時平均時給は前年同月より３２円増加、１１９３円と過去最高額を記録した。これまでの最高は今年２月の１１９２円だった。 同社ジョブズリサーチセンター長の宇佐川邦子氏は「人手不足と従業員離職防止の対応に加え、１０月に全国平均の最低賃金が５０円増の１０００円超となる動きに先駆けた賃上げ競争を反映したものなのだろう」と指摘する。 三大首都圏のアルバイト・パート募集時平均時給は、同社の調査研究機関であるジョブズリサーチセンターが毎月集計している。９月の前年比上昇率は２．８％だった。 ２０１８年３月以降の集計データによると、９月は「販売・サービス系」、「フード」、「製造・物流・清掃」で過去最高額を更新した。「販売・サービス系」は３カ月連続の更新となった。 同センターによると、９月は各都道府県の最低賃金改定額が確定したため、毎年１０月の適用開始に先駆けて時給を改定している企業の影響があるという。 今年の春闘では大手企業・労組が５．１％と約３０年ぶりの賃上げで合意し、パート・アルバイトなど労働人口の約４０％を占める相対的に低賃金の非正規労働者に賃上げの流れが広がるかに注目が集まっている。