全国27都府県目…福井で害虫「モモヒメヨコバイ」を初確認 体長3ミリで緑色、ウメなどの葉に被害
ウメなどの葉に被害をもたらす害虫「モモヒメヨコバイ」の発生が福井県内で初めて確認され、県農業試験場は9月24日、関係機関向けに注意を呼びかける文書を発表した。通常の薬剤防除を行えば大きな被害は確認されていないとしており、対策を求めている。 【写真】福井県の特産「福井梅」 同県嶺南地域のウメ農家から今月報告があり、県が調べたところ、複数箇所で被害が見つかった。国の検査機関に確認を依頼した結果、13日にモモヒメヨコバイと特定された。国内では元々沖縄県では発生していたが、2019年に和歌山県で本州初確認。以後、各地で分布が確認され、福井は27都府県目だという。同試験場の担当者は「生息域が拡大している理由はよく分かっていない」と話す。 成虫の体長は約3ミリで、体色は黄緑色から緑色。葉に付いて吸汁する。被害が大きいと早期に落葉し、翌年の樹勢、収量への影響があると考えられている。詳しい生態は分かっていないが、成虫で越冬する可能性があるという。 防除対策として、▽初期発生の場合は葉ごと除去し適切に処分する▽登録薬剤で防除する▽地域で声をかけあって面的な防除対策を行う▽春先から注意して観察し初発を見逃さない―などを呼びかけている。
福井新聞社