松本まりかが目指す“幸せ”な現場づくり 「人に大切なものを伝えられる人間でありたい」
松本まりか、“結婚”に対する憧れは?
――松本さんが演じられているすみれは当て書きということですが、ご自身との共通点はありますか? 松本:すごく似ているかも。不器用なところとか。すみれも、宗春(上杉柊平)の前ではヘンテコになっちゃうので、そういうところが近いかなと思います。 ――役づくりにおいて意識していることを教えてください。 松本:すみれに関しては、“遊び心”ですかね。『湖の女たち』のときは、周囲を一切遮断していたんです。相手役の福士(蒼汰)くんとも、しゃべらないようにしていましたし。多分、すごい嫌な奴だと思われていたと思います(笑)。一方で、『ミス・ターゲット』の現場では、上杉くんともよくしゃべってコミュニケーションを取っていて。作品の雰囲気や役柄や状況に応じて、どういるのが自分にとって一番いいのかはその時々で違う。今回は、とにかく自由でいることを意識しています。 ――松本さんは、お芝居はかなり作り込まれるタイプ? 松本:今回の作品は、かなり考えています。考えた上で手放して、自由に動くというのが、すみれには合っている気がして。ただ、嘘だけはつかないようにしています。彼女の感覚は一番分かっているという自信が持てるまで、ずっとすみれのことを考えています。言えないセリフがあれば「なんで言えないんだろう?」と理由を探して、じっくり考えます。「この思い込みを外してみたら言えた!」とか。そういうのがすごく楽しいんです。 ――『ミス・ターゲット』は、ヒロインが本気の婚活に乗り出すエンタメラブストーリーです。松本さんご自身は、結婚に対する憧れはありますか? 松本:いつかは結婚したいと思っています。かと言って、なかったらなかったでもいい。子どもも産みたいとは思っているけれど、自分の人生において必要なタイミングが訪れると思うんですよ。だから、焦ったり無理したりしないようにしようとも思っていたら、いつの間にか39歳になっていたんですけど(笑)。まあ、今も焦ってはいないし、自分が心からイエスと言える相手とじゃないと、結婚はしない。そういう理想は大切にしています。 ――ご多忙だと思うのですが、プライベートとお仕事の両立はどうされているんですか? 松本:もう、仕事がプライベートみたいになってるんですよね。仕事がなかったらなかったで、散歩をしたりボーッとしてみたり、充実させることはできると思うんですけど。今は、プライベートはないものだと思いながらやっているから、撮影現場がわたしにとってすごく重要な場所になってくるんです。なので、仕事が楽しくできないと嫌だなぁという思いは、人一倍強いかもしれません。 ――仕事が楽しいって、素敵ですよね。 松本:そうなんですよ。仕事を楽しめると毎日が幸せだし、そこで信頼関係の交換をしているわけだから、プライベートでも誰かに何かを求めることもない。あとは、美味しい浅煎りコーヒーを飲んだりとか。そういうことは撮影中もできるから十分だし。尊い時間を生きられているから、休みがほしいとかも思わないんです。 ――では最後に、GP帯連ドラ初主演という夢を叶えられた先の目標について聞かせてください。 松本:人として、きちんと日々や周りを大切にして生きること。人としての清さを持って生きること。表に立つ人間として、社会に、誰かに良い影響を与えられる人でありたい。人を笑顔に幸せにできる人でありたい。そして、もっと人を惹きつけたり、感動させられる芝居ができるように、人間的にも役者としても深めていきたいです。
宮川翔