ドジャース・大谷 ジョーダンに並んだ!2年連続3度目「今年の男性アスリート」 野球界では単独最多
ドジャースの大谷翔平投手(30)が23日(日本時間同日深夜)、AP通信の「今年の男性アスリート」に選出された。2年連続3度目で、3度目の受賞はバスケットボールのマイケル・ジョーダンに並び、最多4度のゴルフのタイガー・ウッズ、バスケットボールのレブロン・ジェームズらに迫った。史上初の「50―50」(50本塁打&50盗塁以上)を達成し受賞ラッシュに沸いたが、スポーツの枠を超えて世界のアスリートの顔と認められた。 大谷は今季、54本塁打と130打点で2年連続の本塁打王と初の打点王に輝き、日本選手最多となる59盗塁も加わり、2年連続3度目のMVPに輝いた。ドジャース移籍1年目は途中から1番に固定され、メジャー7年目で自身初のポストシーズンでもチームをけん引。自身初のワールドチャンピオンに駆け抜け、10年総額7億ドル(決定時プロスポーツ史上最高額・約1015億円)の大型契約に恥じない活躍を見せた。 「とても光栄に思います。努力が報われた。来年も受賞できるように頑張りたい」 受賞ラッシュに沸いたこのオフを締めるかのようにクリスマス直前に届いた一報に、喜びの声をコメントした。AP通信の74人の記者投票で決定し、大谷は48票を獲得。2位はパリ五輪の競泳で4冠のレオン・マルシャン(フランス)で10票、3位はゴルフ世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー(米国)で9票だった。 3度目の受賞は、ド軍の大先輩にあたるサイ・ヤング賞3度のサンディ・コーファックスの2度を抜いて、球界単独最多。バスケ界の英雄ジョーダンに肩を並べた。歴代最多の4度のウッズ、ジェームズ、自転車のランス・アームストロングといった世界のレジェンドにも迫った。 21、23年に続く、2020年代になって3度目の受賞となった。同賞は10年ごとの年代別でもアスリートを1人ずつ選出しており、90年代はジョーダン、00年代はウッズ、10年代はジェームズが選ばれてきた。20年代は大谷の時代となることが有力視される。 AP通信は真美子夫人との結婚や、愛犬デコピンとの始球式など、プレー以外でも激動のシーズンであり、ファンを喜ばせたと指摘した。デコピンの犬種コーイケルホンディエは米国でも珍しく、犬種名の発音がよく間違われるという。「犬種の数自体減っていたみたいなので、彼が知名度を上げられたら。わずかだけど犬種の人気に貢献できたかもしれないし、デコイ(デコピン)自身も喜んでいるのでは」とちゃめっ気たっぷりなコメントも残した。 来季は右肘手術のリハビリを終え、投打二刀流としての復活イヤーとなる。11月には脱臼した左肩の手術も受けたが「可動域はまだ完全ではないが、良くなってきている。痛みもない。小さな一歩が、健康を取り戻す究極の目標へはとても大切」。世界のアスリートの顔として、挑戦をやめようとはしない。 ▽「今年のアスリート」 AP通信が1931年から制定し、その年に活躍したアスリートを男性、女性1人ずつ記者投票で選出する。米国のスポーツが中心となるが、過去の受賞者には米国出身以外もいる。日本選手の受賞は男性は大谷のみ、女性では20年に大坂なおみ(テニス)が受賞した。女性の歴代最多受賞は、30~50年代にかけて活躍したベーブ・ディドリクソン(ゴルフ、陸上など)の6度。今年の女性アスリートは24日(日本時間25日)に発表予定。