巨人・菅野智之 新たなキャリアを築く自信/今年こそフル回転!
沢村賞2度を誇る菅野智之は、確かな自信を取り戻しつつある。昨季はオープン戦期間から右肘の張りや首痛などに苦しみ、レギュラーシーズン開幕から2カ月以上をファームで過ごした。プロ11年目で最も少ない14試合登板にとどまり、4勝8敗、防御率3.36だった。「出遅れがすべて。スタート(開幕)に立てなかったのは自分のプロ野球人生で初めてのことだったので、悔しかった」と振り返る。 【選手データ】菅野智之 プロフィール・通算成績 ただ、シーズン後半は不安なく腕を振った。「最後のほうも5試合くらいは、かなり出力も高い状態で投げられたし、久しぶりに投げているボールに納得できる部分が多かった。来季にいい形に入れるようにしていきたい」と手応えをつかんでオフを迎えた。 12月からハワイで自主トレを続け、再起に向けて体をいじめ抜いた。「『投手は走れなくなったら終わり』と山本昌さん(元中日)がおっしゃっていた」と、200メートル×10本のダッシュをメインに例年の2倍に及ぶ走り込みを敢行。「投げるのも走るのも、トレーニングもすべて充実していました」と仕上がりは順調だ。 10月には35歳を迎える。ベテランの域に差しかかるが、「それ(加齢)は誰もが通るところ。ただマイナスばかりじゃなくて、ここを乗り切ったら新しいキャリアが築けるという自信もある」と前を向く。目標は「最多勝、15勝」。現役通算121勝右腕の復活が、新生・阿部ジャイアンツのカギを握る。 写真=BBM
週刊ベースボール