松本薫、吉田沙保里、出口クリスタさん 五輪「金」3人が能登にエール 金沢でトークショー
ロンドン五輪柔道で「金」を獲得し、北國新聞でエッセー「野獣の子育て」を連載する松本薫さん(金沢学院大附属高OG)ら五輪金メダリスト3人による能登復興支援トークショーが28日、金沢市の県立音楽堂邦楽ホールで行われた。松本さんは被災者に向けて「立ち上がるのは簡単ではないが、支えてくれる人がいると思うだけで力が湧く。大切な人を思い浮かべて」とメッセージを送った。 レスリングでアテネ大会から五輪3連覇を果たした吉田沙保里さん、父の出身地であるカナダ代表としてパリ五輪柔道に出場して金メダルを獲得した出口クリスタさんも加わり、3人が持参した合計7個のメダルを披露した。 「困難から立ち上がる力」をテーマにトークが繰り広げられ、個人戦206連勝の記録を持つ吉田さんは「負けた悔しさから得られる成長もある。人は気持ち次第で変われるとレスリングから知った」と語った。 本家が金沢市内にあるという出口さんは、東京五輪のカナダ代表選考で敗れた際に「人生で一番の挫折」を味わい、一度は競技から離れた。柔道着を見るのもつらい時期があったが、「逆に柔道をやらないことが耐えられなくなった」と再起し、パリでメダルをつかんだ道のりを紹介した。 日本生命金沢支社が主催し、約600人が聴講した。