【ラグリパWest】164センチでもFWでやれる。宮﨑達也[東京サントリーサンゴリアス/HO]
東京SGにつながる競技を始めたのは小4だった。南京都ラグビースクールである。 「友だちのお兄ちゃんがやっていました」 小学校卒業までSHやSOをこなした。パスのうまさの原点はここにある。 「中学になるとグラウンドが大きくなり、球さばきが追いつかなくなりました」 HOに移る。伏見中で3年を過ごす。 高校は伏見工(現・京都工学院)を選んだ。姉の一恵がマネージャー、兄の勝也はSOだった。5歳と2歳上だった。 「ランパスは2時間以上。しんどかったです」 100メートルを5人ほどでボールをつなぎ往復する練習の洗礼を受ける。 選手としての全国大会出場はなかったが、そのランニングは伏見工、スクラムは京産大、アンストラクチャーからの展開は宗像Bで鍛えられた。そこに東京SGのリーグトップのラグビーが加わった。 宮﨑は力を込める。 「子供たちに、体が大きくなくてもできるんやぞ、というのを見せたいです」 小さいHOの活躍の先に、相対的に小柄な民族が進むべき道が見える。その164センチの体には日本ラグビーの希望が詰まっているといっても言い過ぎではないだろう。 (文:鎮 勝也)