唸りを上げるエンジン音が心地よい! エンジンには、なぜレッドゾーンがあるの?
どんなバイクにも必ずあるレッドゾーン......超えるとどうなっちゃうの?
バイクのタコメーターを見てみると、一定以上の回転数の目盛りが赤く表示されていることに気がつきます。 【画像】レッドゾーンがある理由を画像で見る(10枚)
この部分は「レッドゾーン」と呼ばれ、これ以上エンジンの回転数を上げてはいけない範囲として、タコメーターのある全てのバイクに表示されています。 街中でゆったり走る分には、レッドゾーンを気にする機会はありません。一方でワインディングロードでスポーツ走行を楽しむ人の場合、レッドゾーン近くまで回転数を上げて走るケースもあるでしょう。 基本的に、バイクの回転数は上がれば上がるほど出力も上昇するものです。スポーツ走行をする人であれば、レッドゾーンがさらに上だったら、もっと高回転まで回せたらと思う機会もあるはず。レッドゾーンなんて関係なく、気持ちよく回せたら良いのにと思う人もいるかもしれません。
なぜ全てのエンジンにはレッドーゾーンがあるのか?
エンジンにレッドゾーンがあるのは、限度を超えた高回転でエンジンを回してしまうと壊れてしまう恐れがあるため。
エンジンは、燃焼室内で混合気が燃焼することによってピストンが押し下げられ、その上下運動を回転運動に変換してタイヤに伝達することでバイクを動かしています。 また、ピストンの動きに合わせて燃焼室内に混合気を送り、排気を出す給排気バルブが開閉しており、タイミングによってはバルブの先が燃焼室内に飛び出しています。 通常であれば、ピストンが押し下げられ、燃焼室内に空間があるタイミングでバルブが開き、バルブの先が燃焼室に飛び出す仕組み。ピストンとバルブが干渉することはありません。 しかし回転数が上昇し、ピストンスピードが限界を超えて速くなるとバルブがそのスピードに追いつくことができなくなる恐れがあります。それは、バルブが閉じる時にバネの力を利用しており、閉じるスピードに限界があるため。 このように回転数が上がり過ぎてしまうことを、オーバーレブと言います。 バルブの開閉が遅れると、バルブが燃焼室に飛び出しているタイミングでピストンが上がり、両者が衝突してしまう可能性があります。