厄介な「横断歩道を渡ってくれない歩行者」どう対策? 「どうぞ、どうぞ」進んだら検挙! 迷惑「通せんぼ横断者」に遭遇したらどうすべき? 警察に聞いてみた
ゆずっても歩行者が渡ってくれない!
信号のない横断歩道では、歩行者が歩いてきたときには、クルマは「歩行者を優先的に先に渡らせる」ことが義務付けられています。 【画像】「えっ…!」これが都内にある謎の「Hな標識」です(27枚)
でも、実際の状況では、歩行者がクルマに対して「どうぞ、どうぞ、お先に通過してください」と譲られることもあります。 じゃあそれならば、とクルマが先に進んだところ、「待ってました」とばかりに、警察に取り締まりを受けてしまった……そんなケースが発生しているといいます。 このことに関して、SNSでは「足の悪い人や高齢者、小さい子連れなどは、さっさと渡らないとと思って、焦って転んで怪我をしたり、不要な事故が発生してしまうよね」「車に先に行ってもらって、ゆっくり渡りたいと思っている人は多いと思う」「譲り返されて怒っている歩行者をみかけたことがある」 「取り締まらない場所では、本当にクルマが止まってくれないから危ない」「なかなか横断歩道を渡らない歩行者が、パトカーに注意されているのを見たことがある。歩行者側にもマナーを周知させるべき」などと、さまざまな意見が飛び交っています。 そもそも、クルマの運転者が歩行者に道を譲ることに対して、法律ではどのように定められているのでしょうか。 これは道路交通法38条1項の「横断歩道等における歩行者等の優先」において、詳しく記載されています。内容は以下の通りです。 「車両等は、横断歩道又は自転車横断帯に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前で停止することができるような速度で進行しなければならない。 この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない」 ここで重要なのは、「歩行者の通行を妨げてはならない」という部分です。 まず、歩行者が渡っている、もしくは「渡ろうとしている」のであれば、向こうの意思に関わらず必ず直前で一時停止しなくてはなりません。 ここで一時停止をしなかった場合は、「横断歩行者妨害」に値し、罰金9000円が課せられます。 しかし、これはあくまで歩行者を妨げてはいけない、ということなので、「歩行者が渡るまで必ず待っていなくてはならない」と明確に記載されているわけではありません。 では、実際に横断歩道で「歩行者側から道を譲られたので先に渡った」という場合でも、違反行為になってしまうのでしょうか。警察の担当者に尋ねてみました。