ロッテ・西野勇士が八回途中無失点で2勝目 4年前の右肘手術から最多の116球「自信はついた」
ロッテは17日、西武4回戦(ZOZOマリン)に2-0で勝利。今季最多タイの3連勝とし、首位・ソフトバンクに1ゲーム差とした。西野勇士投手(33)が、7回2/3を投げ5安打無失点の力投。2020年に右肘の内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けた右腕が、復帰後最多の116球を投げて2勝目を手にした。 しみじみとした表情だった。2020年に右肘を手術してから最多の116球。西野はパワーあふれる投球で2勝目を挙げて喜びに浸った。 「点差も近かったので、とにかく1イニングずつ。1人ずつ抑えていこうという気持ちで投げました。116球は投げられるんだ、という自信はついた」 八回途中5安打無失点。2週続けて迎えた西武戦で巧みな投球術をみせた。前回9日は決め球にフォークボールを使い7回5安打無失点。この日は「打者の反応で何を待っているのかなんとなくわかった」と配球を変えて、スライダーを軸に四回は外崎とアギラーを2者連続で空振り三振に抑えるなど6個の三振を奪った。 八回先頭で佐藤龍の打球が右太ももに当たるアクシデントがあり、続投したものの、2死三塁から長谷川に四球を出したところで降板。それでも2023年6月9日の広島戦での114球を超える力投に、救援陣も奮起して無失点リレーで終えて「周りに支えられた1勝」と感謝した。 2020年6月に右肘をトミー・ジョン手術を受けた。体のケアに重きを置く中で、相棒がいる。野球専用の〝厚底スパイク〟だ。通常よりもクッション性が高いため体への負担が少なく、足の力がより体に伝わりやすい利点がある。 陸上界では定番の厚底が野球に近年導入され、昨季中から使用。「地面をしっかりと捉えられる。いい感じです」。足元から見つめて飛躍につなげている。 「宝仙堂の凄十パワーナイター」として開催されたロッテ戦で、藤田菜七子騎手が始球式を務めた試合は18、19年に続いて3連勝。〝勝利の女神〟の応援を受けたマリーンズは今季最多タイの3連勝とし、首位・ソフトバンクに1ゲーム差に迫った。(森祥太郎)