『離婚しない男』『リコカツ』『離婚しようよ』 “離婚”を巡る男女の物語はなぜ面白い?
『離婚しない男』伊藤淳史&篠田麻里子が選ぶ未来とは?
あれだけ憎らしく思った相手なのに揺り戻しがあったり、後悔が込み上げてきたり、正解がわからなくなったり。自分の前から相手がいなくなってしまうかもしれないと思った途端に急に愛おしさやちょっぴり打算的な名残惜しさが出てきたり。 より自分たちの本音や卑怯さが炙り出され、本能と理性の間での決断が問われる離婚。“なんとなく”という理由は存在しない離婚だからこそ、互いの意志や見ている方向がぶつかり合う。関係を清算するために一緒にいる“ちょっと前は一番近くにいたはずの他人”。結婚生活自体が味気なかったという人はいても、離婚のその瞬間まで味気ないというケースはあまり聞かないのも、なんだかこの特殊なあまり他にないシチュエーションゆえだろう。 多くの離婚ドラマが、2人で離婚の意志を確認し合った後(あるいは離婚した後)の様子を描くのに対して、『離婚しない男』は離婚に漕ぎ着けるまでの奮闘が赤裸々に描かれる。岡谷夫婦が選ぶ未来はどんなものなのだろうか。
佳香(かこ)