見た目 “激変” の二階元幹事長、訪中成果はパンダだけ!?「もう使い道がない」影響力低下を専門家が指摘
9月2日午後、自民党本部に姿を現したのは、かつて派閥を率いていた超大物議員だった。その背中はどこか頼りなく、心なしか足取りもおぼつかないように見えた──。 【写真アリ】見た目 “激変” の二階俊博・元自民党幹事長 二階俊博・元自民党幹事長の評価が急落している。きっかけは8月27日から29日までの訪中にあった。 「超党派の『日中議員連盟』の5年ぶりの訪中でした。現在、日中間には福島第1原発の処理水の問題、日本人駐在員の拘束事案、一時停止されたままの短期ビザ免除制度など、さまざまな問題が山積みになっています。 こうした日中間の懸案を解決するために、『親中派』として中国に太いパイプを持つ二階氏と、習近平国家主席との面会が注目されていました。 実際、二階氏は2015年5月には観光業者を中心に、政財界の関係者およそ3000人を率いて北京を訪問、習近平氏と面会を果たしています。その後も2017年の5月、12月、2019年4月にも訪中し、習氏と面会しています」(政治部記者) だが、今回、趙楽際・全国人民代表大会常務委員長や、王毅・共産党政治局員兼外相らと会談したものの、習近平主席との面会は実現しなかった。しかも、王毅外相が会談に40分も遅刻するという “仕打ち” まで受けた。 そして、水産物の輸入停止など日中間の懸案事項に目立った進展はなく、日中間の修学旅行の推進やパンダ貸与について前向きな話があったくらいだった。 なめられている──。二階氏ら訪中団の “成果” にSNSでは怒りの声が渦巻いた。 《これは冷遇ではない。この扱いは侮辱だよ。》 《日本への軍事的な挑発をやめなさい!とちゃんと中国に言いましたか?日中友好の前に、それですよ、それを抜きにどう“友好”できるのですか?》 《パンダは要らないから拘束している日本人を返せ。とは要求しないのかな。この人達は。》 政治アナリストの伊藤惇夫氏は「二階氏に終わりが近づいているのは間違いない」と、こう述べる。 「訪中で冷遇されたのは、二階さんに影響力がなくなっていることを向こうもわかっているからですよ。もう使い道がないと。二階さんの存在理由のひとつは中国との太いパイプだったわけですが、それが途絶えるとなると、今後はもっと威光が低下するでしょうね。 二階さんは、息子を後継者にして政界に影響力を残したいと考えていると思いますが、同じ和歌山県が選挙区の、離党したライバル・世耕弘成前参院幹事長に勝てる保証はない。 もし息子が負けたら、二階さんの政治生命は、ほぼ断たれることになるでしょう。最後の “昭和の政治家” がいなくなるのは、それはそれで寂しい気もしますが」 すでに85歳。3月には政治資金パーティー裏金事件をめぐり、次期衆院選への不出馬を表明しているが、今回の訪中で引退が早まるのか……。