《ブラジル》コラム記者の眼=総理が国際舞台で求められるもの
リオG20サミットが19日に無事閉幕した。同サミットには世界各国の首脳が集まり、日本からは先日再選を果たした石破茂新総理が出席した。石破総理は、「日本移民80周年」の秋篠宮ご夫妻の側近として36年ぶりにリオを訪問したという。 30年以上の時を経てのリオ再訪にブラジルと石破総理の縁を感じる一方で、SNS上でも物議をかもしている石破総理のサミットでの振る舞いに対して疑問を感じた。 石破総理は19日午前、リオのホテルで現地在留邦人日系人との懇談会を行ったが、ポルトガル語挨拶などを交えることなく、下を向きながら淡々と文章を読み上げた。 ペルー訪問の際には、他の参加者が神妙な面持ちで式典に臨む中、スーツの前ボタンをすべて外し、腕を組んでいる姿が報道に映された。 G20会議終了後、参加者挨拶の場面で一人スマートフォンを操作している様子や、カナダのトルドー首相が挨拶に駆け寄り握手を求めた所、座ったまま握手するといった場面の動画も出回っている。 G20サミットのような外交的な大舞台は、国家間の信頼や関係性を築く大切な機会であり、世界中から注目される場でもある。 長旅や時差ボケによる疲労は理解できるが、一国を担う総理大臣としての立ち振る舞いは、本人だけでなく日本全体のイメージにも直結するので、国際社会での信頼を築き、日本を先導するような振る舞いをしてほしいものだ。(淀)