最後の円形校舎に “ありがとう” 安全面から解体へ 3年後には新校舎に 広島・呉市立港町小学校
中国放送
広島・呉市にある小学校に地域の人たちに親しまれた円い形をした校舎があります。完成から60年以上が経ち、安全面などから解体されることになり、先週、感謝の気持ちを伝える集会が開かれました。 【写真を見る】最後の円形校舎に “ありがとう” 安全面から解体へ 3年後には新校舎に 広島・呉市立港町小学校 児童たち 「校舎はなくなるけれど、ここで過ごした思い出は決してなくなりません」 校舎に感謝の気持ちを込めて「ありがとう集会」を開いたのは、中国地方で唯一の円形校舎がある呉市の港町小学校の児童たちです。 校内には、1962年に建設された円形校舎を含めて3棟ありますが、全て完成から半世紀以上が経っています。老朽化や耐震性の問題から全て解体し、建て替えられることになりました。 集会で児童たちは、学校の歴史や円形校舎に関するクイズにチャレンジしたり、1人ひとりの思い出が詰まった校舎に感謝の気持ちを伝えたりしました。 港町小の児童たち 「1年生のときからずっと見守ってくれて、すごい感謝と楽しい思い出を作ってくれたことにうれしさと感謝しかなくて」 「6年間過ごしているし、いろんな人の思い出にもなっているから、なくなるのは悲しいけれど、忘れないように」 「この校舎は、ぼくのおじいちゃんもお母さんも通っていたので、できるならずっと残してほしい」 保護者で卒業生 「よそから帰って来たときに、円形校舎を見たら呉に帰ってきたな…とほっとするような感じがあったので、やっぱり残してほしいです」 このあと、円形校舎の見学会が行われ、多くの卒業生が訪れていました。校舎には、学校の歴史を紹介するパネルや在校生が描いた絵などが展示されています。 こちらは建設中の円形校舎を取材した小学生新聞の記事です。校舎は鉄筋4階建てで、1階から3階は中心にあるホールを囲むように扇形の教室が配置され、4階は体育館になっています。 戦後のベビーブームで、当時の児童数は多いときには800人を超えていました。そこでせまい土地を有効活用しようと建設が始まったのが、円形校舎だといわれています。
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