台風10号、28日は九州中心に欠航109便 29日は126便
気象庁によると、非常に強い台風10号は8月27日午後9時の時点で、鹿児島県奄美市の東北東約80キロをゆっくりした速さで北西へ進んでいる。航空各社では、30日朝にかけて九州各地の発着便を中心に欠航などの影響が出ている。 あす28日の国内線は、日本航空(JAL/JL、9201)では奄美群島の離島を中心に82便、全日本空輸(ANA/NH)が九州各地を発着する10便の2社合わせて92便の欠航が決まった。スカイマーク(SKY/BC、9204)とソラシドエア(SNJ/6J)、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)の3社も合わせると、28日は国内線と国際線計109便が欠航する。 29日は、九州各地の発着便を中心に2社合わせて126便が欠航し、6463人に影響が及ぶ見込み。 そのほかの航空会社でも、九州方面の発着便を中心に欠航や遅延などの影響が出る可能性がある。 27日午後8時の時点で、台風10号の中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心から半径95キロ以内は風速25メートル以上の暴風となっている。28日は発達しながら北上し、29日にかけて九州南部に非常に強い勢力で接近するおそれがある。29日以降は、西日本や東日本に接近する見込み。 ◆JAL JALでは、28日の国内線は奄美群島の離島や鹿児島、宮崎の発着便を中心に計82便の欠航が決定。3305人に影響が出る見通し。 28日の国際線は、これまでの発表から変わらず、関西-バンコク線(JL727/728)、関西-上海(浦東)線(JL891/894)、中部-上海(浦東)線(JL883/884)の3路線6便の欠航が決定。427人に影響が出る見込み。 29日の国内線は、鹿児島と奄美など県内離島を結ぶ路線を中心に計60便が欠航。2363人に影響が生じる見通し。 30日の国内線は、但馬・隠岐・岡山・出雲・広島・山口宇部・徳島・高松・高知・松山・福岡・北九州・大分・長崎・熊本・宮崎・鹿児島・種子島・屋久島の発着便に、影響が懸念されるとしている。 JALでは、台風10号関連の運航情報を28日午後1時ごろに更新予定。台風10号の影響が見込まれる対象便については、実際の運航状況に関わらず、手数料を徴収せずに搭乗予定便の変更や払い戻しに応じる。 ◆ANA ANAでは、28日の国内線は羽田午後7時20分発宮崎行きなど、鹿児島・宮崎・長崎・佐賀・大分・熊本へ到着する計10便の欠航が決定。約640人に影響が出る見込み。 29日の国内線は、鹿児島・宮崎・福江・対馬を発着する全便と、長崎・佐賀・大分・熊本を出発する一部便の計66便の欠航が決定。約4100人に影響が及ぶ見通し。 30日の国内線は、鹿児島午前8時発の羽田行きNH620便など、宮崎と鹿児島を出発する一部便の欠航が決定。計4便が欠航し、約380人に影響が生じる見込み。また、伊丹・関西・神戸・中部・鳥取・米子・萩 石見・岡山・広島・岩国・山口宇部・徳島・高松・高知・松山・福岡・佐賀・大分・熊本・長崎・対馬・五島福江の発着便にも、影響が出る可能性があるとしている。 31日の国内線は、伊丹・関西・神戸・中部・新潟・能登・富山・小松・鳥取・米子・萩 石見・岡山・広島・岩国・山口宇部・徳島・高松・高知・松山の発着便に、影響が出る可能性があるとしている。 国際線は、30日以降の関空発着便に運航への影響が懸念されるとしている。 ANAでは、台風10号関連の運航情報を28日午後1時ごろに更新予定。台風10号の影響が見込まれる対象便については、実際の運航状況に関わらず、手数料を徴収せずに搭乗予定便の変更や払い戻しに応じる。 ◆スカイマーク スカイマークでは、28日は鹿児島-奄美大島線2往復4便が欠航し、約590人に影響が出る見込み。29日は福岡と長崎、鹿児島が、30日は福岡と長崎が天候調査の対象となっている。 ◆ソラシドエア ソラシドエアでは、28日は羽田午後7時15分発の宮崎行き6J65便、中部発宮崎行き6J109便、那覇発鹿児島行き6J86便の計3便が欠航し、約210人に影響が生じる見込み。 ◆ピーチ ピーチでは、28日は奄美発着2路線あわせて4便の欠航が決定。関西-奄美線(MM205/206)、成田-奄美線(MM541/542)の2路線で、計711人に影響が及ぶ見通し。 ◆ジェットスター・ジャパン ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)では、29日と30日の九州・四国・関西・中部発着便に影響が生じる可能性があるとしており、28日午前を目安に29日の運航方針を決めるという。 そのほかの航空会社も、最新情報をウェブサイトなどで確認するよう呼びかけている。
Tadayuki YOSHIKAWA